中古車を売るとしても、条件が良い車ばかりではない。年式が古かったり、走行距離が長すぎるケースなど様々な状態のものがあるだろう。こうした車は残念ながら、一般的な中古車買取では値がつかないことも多い。
しかしディーラーであれば、どんな車でも値段をつけて下取りしてくれるという話もある。この話は本当のことなのだろうか。
ここではディーラーが行なっている車下取りで、どんな車でも3万円~5万円になるという話を検証してみたい。
ディーラーがどんな車でも値をつけて下取りするという話は嘘
最初にディーラーだとどんな車の下取りでも3万円~5万円の値段をつけてくれる、というのは本当の話かどうか検証してみよう。結論から伝えると、この話は嘘ということになる。その理由について詳しく確認していく。
ディーラーがどんな車でも値をつけて下取りするという話は嘘の理由
ディーラー店だと査定0円だけでなく廃車手数料までかかるケースも
ディーラーでは新車を販売するための販促として、車下取りを行なっている。この車下取りで、どんな車でも3万円~5万円の値がつくのかというとそうでもない。
確かに古い車であっても、値段をつけてくれることがあるのも事実だ。しかし絶対に値段をつけてくれるとは限らない。
あまりにも古すぎる車や、走行距離が多すぎる車など、値段がつかないこともある。また最悪のケースでは廃車手数料まで取られる可能性があるので、十分に注意しておきたい。
どんな車でも〇〇円で買取?「下取り」と「買取」は別物
中古車買取を調べてみると、どんな車でも何円で買取すると宣伝している業者を見かけることがあるだろう。何故どんな車でも買取額を保証しているのかというと、主な理由は以下のようなものがある。
- 国内市場ではなく海外市場への輸出をしている
- リサイクル料金や自動車税の返金での利益がある
- サービスとして割り切っている
- 自社で代車などのサービスとして利用する
などが挙げられるだろう。特に最近では海外へ輸出するというケースが見られる。
もともと日本車は耐久性の高さが評価されていて、国内市場では見向きもされない年式が10年以上・走行距離が10万km以上の車でも海外では需要があるためだ。
値がつかない車でもディーラーが数万円で下取りする理由
ではディーラーが車下取りで3万円~5万円の買取額をつけるのは、どんな理由があるのだろうか。もちろんディーラー側にも、きちんとしたメリットがあるので知っておいて損はない。
下取り額をつけることで新車購入の交渉に使える
そもそもだがディーラーは下取りした車で利益を出す必要はない。そのため廃車寸前の車でも、最終的に赤字にならなければ値段をつけてくれるのだ。またもう1つ大きな理由がある。
- 3万円~5万円の下取り額をつけることで新車の購入を促す
という目的があるのだ。状態の悪い車だと持ち主も高く売れるとは考えていない。最悪は無料でも良いので処分してくれたらと考えるだろう。
しかし3万円~5万円でも値がつくと、やはり誠実な対応をしてくれたと思い、そのディーラーで契約しようと考えてもおかしくない。
注意!!どんな車でも下取り額が3万や5万円では安い場合も
ここで1つ知っておきたい情報がある。それは廃車予定の車が下取りで、3万円~5万円になっても実は損をしているケースだ。実はボロボロの車であっても、高額で売却できる可能性はある。その理由を紹介しよう。
【理由①】海外に販路を持つ買取業者がある
車下取りで3万円~5万円の値段がついても損をする可能性があるとしたが、廃車予定の車でも高値で買取してくれる業者があるのだ。それが上段でも軽く触れたが、海外への販路を持っている業者である。
- 海外では日本車が高値で取引されている
- 最悪はパーツでの輸出という方法もある
日本車は世界中で高く評価されている。例えば高級車などは欧州や米国を中心として人気があるし、アジア圏では大衆車としても利用されている。
そのため海外に販路を持つ業者だと、高値がつく可能性があるのだ。例えば海外での需要が高い車だと、下取りと比較して10万円以上も値が違ってくることも珍しくない。
そのため事前にこうした業者に査定の見積もりをもらっておくといいだろう。
【理由②】パーツや鉄資源として売れる
ボロボロの車といっても状態は様々だろう。例えば修理をすれば乗れるようになるものもあれば、水害などにあって自走が不可能なケースもある。こうした車でも実は高値で売れる可能性はあるのだ。
- パーツ取りの車としての需要がある
- パーツ取りができなくても鉄資源としての需要がある
パーツとして使える車であれば数万円~10万円程度の買取額になることもあるのだ。また仮にパーツ取りにも使えなくても、鉄資源として再利用することができる。
そのため需要がまったくないわけではないのだ。確かに国内の中古車市場では需要はないだろう。しかし別の側面から見れば、需要はあるものだ。
【理由③】車種によって古い年式の車ほど価値が高いものも
最後に注目しておきたいのが、車種によっては希少価値が高い車もあることだ。
- 国内では旧車と呼ばれるカテゴリの車は人気
- アメリカの25年ルールで90年代後半のスポーツ車が人気
国内ではニッチな市場ではあるが、旧車というカテゴリが人気だ。新車当時の販売額を超える値がつくこともあるので、古い車だからといって諦める必要はない。またアメリカには25年ルールというものがある。
右ハンドルの車をアメリカ国内で乗るには、25年以上経過した車というルールのことだ。このルールが適用される90年代後半のスポーツカーなどは、かなり高額で取引されている。
ディーラー下取り以外で買取できる業者
ディーラーでの車下取りについて紹介してきた。しかし車下取り以外の選択肢がある。ここではディーラー以外でも、条件の悪い車を買取してくれる業者について紹介していこう。
① 中古車買取業者
ディーラーの車下取り以外だと、やはり中古車買取業者が有望だろう。ただ一般的な中古車店では、ほぼ査定をしてもらっても値段がつかない。
ではどのような業者なのかというと、買取を専門とする業者がおすすめだ。買取専門の業者の場合、一般的な中古車買取店よりも幅広い販路を持っている。
一般的にはオートオークションと、自社での販売が主な販路になるだろう。しかし買取専門業者だと、海外輸出などのルートもあるはずだ。
② 廃車・事故車の買取専門業者
もう1つおすすめなのが廃車・事故車の買取専門業者だ。こちらは一般的な中古車の買取よりも、廃車寸前の車や事故車などをメインに扱う業者のことを指す。
自社で解体業なども並行して行なうケースが多い。
- パーツ買取に対応するケースがある
- 業者によっては輸出ルートも持っている
- 不動車や事故現状車などでも対応可能
といった幅広い対応ができるのも魅力だろう。特に事故現状車や不動車などは、他の業者では引取しかしてくれないケースも多いので、車の状態によって使い分けるといいだろう。
最低保証制度がある中古車買取店
ディーラーの車下取り以外だと、最低保証制度をつけている中古車買取店がある。最低保証制度とは、最低何円で買取するという取り決めのことだ。一般的には以下のようなものだと考えて良い。
- 普通車なら1万円
- 軽自動車なら5000円
- 自走することが条件
などのようなルールである。もちろん業者によってルールは違っているので、利用する前に確認をとっておくといいだろう。
0円査定になりやすいのはどんな車?
そもそもの話だが、車下取りなどで0円になりやすいのはどんな車なのだろうか。前段でも軽く触れているのだが、ここではもう少し詳しく確認していこう。そうすれば自分の車が0円査定かどうか大まかに理解できるはずだ。
事故車や不動車・低年式や走行距離が10万キロ以上の過走行車
原則として0円査定になる車は、国内の中古車市場では需要が低いものだと考えることができる。
- 事故車である
- 不動車である
- 年式が10年以上
- 走行距離が10万km以上
などが代表的な条件になるだろう。特に年式と走行距離については十分に注意しておきたい。他に問題がなかったとしても、いずれかの条件を満たすだけで0円ではなくともほぼ値がつかなくなるからだ。
なぜ年式と走行距離なのかというと、1つの目安となっているためである。確かに年式が10年を超えると不具合が出る箇所が多くなるだろう。
また走行距離が10万kmを超えると、足回りでも不具合が出やすくなる。近年の車はメンテナンスをしていれば、10年以上・10万km以上の条件でもそう簡単に故障することはない。
しかし基準となっているため、一気に市場では値がつかなくなるのだ。
事故車の定義
中古車買取で1つ勘違いをしやすいことがある。それは事故車の定義についてだ。一般的なイメージからすると、どんな事故であっても事故車として扱われるという人が多くいるのだ。
しかし中古車業界での事故車とは、一般的なものと定義が大きく違っている。
- 事故車とはフレームを損傷したケースを指す
- 車庫入れなどでバンパーなどを軽くぶつけた程度だと事故車ではない
この点をしっかりと覚えておくといいだろう。ちなみにフレームとは車の骨格にあたるもので、損傷をしても修復はできる。
しかし修復をしてもダメージが大きいため、どうしても事故の影響が残ってしまうものだと考えて欲しい。
どんな車でも0円以上の買取を狙うなら¨車一括査定¨から利用しよう
ここまでディーラーの車下取りで、3万円~5万円の値をつけるのは損になるかもしれないことを解説してきた。では実際に自分の車の買取額を知るには、どうすればいいのだろうか。
最もお手軽にできる方法は車一括査定を利用することだろう。複数の中古車店に対して、一括して査定の見積もり依頼を出すサービスのことだ。インターネット上で無料利用できるのもポイントだろう。
- 複数業者に見積もり依頼することで愛車の相場がわかる
- 買取額を比較検討できる
- 業者同士を競い合わせられる
などのようなメリットが考えられるだろう。仮に1社が0円査定だったとしても、他の業者すべてが0円になる可能性は低いはずだ。
車一括査定サービスは、たった一度きりの申し込みで、複数の買取店に査定依頼ができるネットサービスだ。
最大のメリットはこちらが何もせずとも査定額が吊り上げてくれるという点だ。
例えば、4社が競合した場合、各買取店は他の業者以上の買取額を提示しないと買取成立にはならない。よって業者間が自然に競合状態になるため、特に何もしなくても最低額がどんどん高くなるのだ。
- 確実に高価買取を実現させたい方
- 愛車のリアルな査定相場を知りたい方
- 時間と労力を費やしたくない方
- 交渉が面倒な方&苦手な方
このような方に欠かせないおすすめのサービスだ。
編集部おすすめ車一括査定『カーセンサー』
当サイト編集部が車一括査定サービスで最もおすすめしているのがリクルート社運営の「カーセンサー」。
なぜなら、ビッグモーターやアップル、カーセブンなどの大手買取店と提携し、買取業者数が1000社を超えているのはカーセンサーだけ。
同時査定依頼も30社と業界最多なので、最も査定額が高い業者を選ぶ幅が圧倒的に広がるのだ。
編集部所有の車を実際に査定したが、ディーラー下取りよりもなんと96万円も高い査定額が付いている。
他社の車一括査定もあるが、高価買取を目指すならカーセンサー以上のサービスは存在しない。編集部が太鼓判を押す一括査定サービスだ。
【2023年最新】車一括査定おすすめランキング《人気5社比較》
|
カーセンサー |
ユーカーパック |
ナビクル |
楽天Car車買取 |
ズバット |
運営会社 |
リクルート |
UcarPAC |
エイチーム |
楽天 |
ウェブクルー |
提携業者数 |
1,000社 |
5,000社 |
55社 |
2,000社 |
220社 |
同時査定依頼数 |
30社 |
? |
10社 |
? |
10社 |
業者選択 |
〇 |
× |
× |
× |
〇 |
入力の時間 |
約1分 |
約1分 |
約1分 |
約3分 |
約1分 |
利用料 |
無料 |
無料 |
無料 |
成約時
22,000円 |
無料 |
電話の多さ |
多い(メール可) |
1社のみ |
少ない(JADRI加盟) |
1社のみ |
多い |
上記の特徴と比較表を見ればある程度わかるが、これだけだとどのサービスを利用すべきか迷うはずだ。
そこで実際に当サイト編集部が車一括査定サービスを利用してみた。その結果も判断材料に加えたうえで、5つの一括査定サイトをランキング形式で紹介する。
1位:カーセンサー(※編集部一押し)
- 特徴1.同時査定依頼数30社は業界No.1
- 特徴2.競合会社が多いため高額査定率も圧倒的に高い
- 特徴3.電話営業は多いがメール&電話時間指定可能
前述したが、高価買取を狙うなら間違いなくカーセンサーがおすすめだ。提携業者は1,000社を超え、大手中古車買取業者はほぼ網羅している。また、同時に査定依頼できるのが30社で業界最多。
当然ながら競合する会社が多い分、高額査定が出やすい。人気や知名度だけでなく、当サイト編集部が実際に使用して成果も出ている。
現段階で車一括査定の中で最高のサービスだと自信をもっておすすめできる。迷ったらカーセンサーで間違いないだろう。
2位:ユーカーパック
- 特徴1.掲載買取業者は2,000社は圧倒的
- 特徴2.高額買取にも期待
- 特徴3.電話営業一切なし
- 特徴4.申し込みと同時に買取相場がわかる
オークション形式の車一括査定サイト「ユーカーパック」。掲載買取業者は1位のカーセンサーと比較すると約2倍の2,000社、当然ながら高額査定に期待できる。
大手買取店との提携はカーセンサーに劣るが、地域密着型の買取店との提携によって高額買取実績を増やしている。
本来、一括査定サービスは複数業者と売主本人が交渉するのが基本だ。しかし、ユーカーパックは売主の代わりにユーカーパックの担当者が交渉を全て代行してくれる。
編集部でも試したが、他のサービスとは比べものにならないぐらい手軽だった。交渉が苦手&面倒な方に最も適したサービスだ。
3位:ナビクル
- 特徴1.年間利用者数No.1
- 特徴2.わずか45秒で買取相場がわかる
- 特徴3.JADRIの審査を通過した優良業者のみ提携
中古車業界の流通を健全化を目的とした団代”JADRI”の審査に合格した業者しか提携しない「ナビクル(旧:かんたん車査定ガイド)」。
中古車業者を選定している分、業者数がそこまで多くないため、電話営業が少ないという特徴もある。年間利用者数が最も多く、その分高額買取実績も多数出ている信頼度No.1の一括査定サービスだ。
4位:楽天Car車買取(旧:楽天Carオークション)
- 特徴1.電話対応も査定も楽天1社のみ
- 特徴2.成約で楽天ポイントを獲得
楽天Car車買取(旧:楽天Carオークション)はオークション形式で、成約で楽天1,000ポイントがもらえる車査定サービス。
楽天Car車買取なら査定までの全ての工程を楽天の担当者が行うため、しつこい勧誘電話も一切なし。査定回数も1回のみ。
一括査定特有の営業電話が嫌な方、交渉が苦手な方でも勝手に査定額が吊り上がるのでおすすめだ。
5位:車査定比較(ズバット車買取)
- 特徴1.10年の実績と東証一部上場企業の安心感
- 特徴2.申込みと同時に買取相場がわかる
- 特徴3.査定業者を選定できる
車査定比較(ズバット車買取)は車買取業者として実績が長く、東証一部上場企業の運営という安心感があるサービスだ。
比べられる業者も多く、大手中古車買取業者との提携は7社と十分なスペックをもっている。また、運営実績が長いため、実績のある買取店との提携から高価買取にも期待できる。
申込みのフォームが利用者が迷わない簡易な仕組みになっていたり、申込みと同時に買取相場がわかるのも人気の理由だ。
【初心者向け】一括査定のデメリットをカバーした”ユーカーパック”
以上、編集部がおすすめする車一括査定を5つ紹介した。だが、肝心な一括査定のデメリットを解説していない。
一括査定サービスは中古車買取店同士が競合させるのが目的なので、必然的に買取店からの電話営業が多くなる。我先にと各社営業するために電話をかけてくるのは商売上仕方のないことである。
だが、利用者からしてもこの大量電話を懸念して利用を迷っている方も多い。しかし、高価買取を実現するなら一括査定サイト以上の方法は存在しない。
大量の電話を覚悟で、一括査定を利用しなくてはいけないが、一括査定サイトでもデメリットをほぼ解消したものが存在する。
それが「ユーカーパック」だ。
前述したが、ユーカーパックは担当者1名とのやりとりで査定から買取まで全てのやりとりが済むサービスだ。大量の営業電話は一切ない。
- 公式サイトから査定申込(概算の買取相場も表示)
- 担当者があなたの愛車を実地査定(出張査定可)
- 愛車を非公開オークションに出品し、2000社が競合
- 最高額を付けた業者を選んで車を売却する
あなたは何もしなくても、各買取業者の査定額をスマホから確認でき、競合する中古車買取店の相見積りをすべて同時に見ることが可能だ。
当サイト編集部でも実際に利用してみて、今までの一括査定サービスとは比較にならないほど手軽なサービスだと感じた。
ユーカーパックは、従来の一括査定サービスのデメリットである「交渉の手間」「一括査定後の大量の営業電話」を克服した上で高価買取が可能。よって初心者でも安心して利用できる非常に優れたサービスなのだ。
まとめ
ディーラーの車下取りならどんな場合でも3万円~5万円になるという話を検証してみた。結論から伝えると、どんなケースでもという部分は当てはまらない。
ディーラーも条件が悪すぎる車なら、廃車費用を請求してくることがあるのだ。では他に売る場所がないのかというとそうでもない。
なぜなら中古車買取の専門店や、廃車・事故車の買取専門店などがあるためだ。こうした業者ではディーラーの下取り額よりも、高値をつける可能性がある。