車を動かすのに必須のパーツがバッテリーだ。バッテリー内の電気が少なくなると、電装品が動かなくあんったり、エンジンがかからなくなるためだ。
このバッテリーは消耗品なので、定期的に交換する必要が出てくる。このバッテリーなのだが、一般的には車を動かしていると充電できる。
しかし短距離の移動しかしない、信号の多い街中でしか運転しないのなら充電ができないケースが多いのだ。そこで自分でバッテリーを充電するのなら、どの程度の時間が必要なのかを確認したい。
車のバッテリーを充電する4つの方法
車のバッテリーを充電する時間を知る前に、先ずはどんな充電方法があるのかを確認しておきたい。車のバッテリーはしっかりと充電しておけば、通常よりも長持ちするはずだ。そこで充電方法から先に確認していく。
【方法①】自分で充電器を使って充電
バッテリー充電用の機器があるのなら、自分で充電することができる。この充電用の機器だが、カー用品店などで探せば購入できるだろう。
価格としては2000円~5000円程度と、さほど高くないので入手しやすいはずだ。このバッテリー充電器なのだが、家庭用のコンセントを使って充電するものだ。そのため出先ではなかなか利用しにくいだろう。
ただ自宅でバッテリーの充電をしておきたい時などに利用できる。充電する時間なのだが、急速充電と完全充電の2つがある。
- 完全充電で10時間程度
- 急速充電だと数時間程度
基本的に10時間以上も充電するのは大変なことなので、急速充電を使っていくのが一般的だろう。
【方法②】走行して充電
バッテリーの充電で最も一般的なのが車を走らせることだろう。ただこの方法で注意しておきたいことがある。
- 一定以上の速度である程度の距離を走りつづけること
- 1週間に1度、20分~30分程度を目安にして時速50km~60kmで走る
この条件で走っているのなら、バッテリーに充電ができるだろう。ただ街中でこの条件を達成するのは難しいだろう。連続して走り続けないといけないので、信号で止まってしまうのは良くないのだ。
地方に行けばそうした道もあるだろうが、都市部の場合は高速道路などを利用する必要が出てくるだろう。
ただ高速道路も無料ではないので、そこまでするのなら素直に業者などを頼る方が費用もかからないはずだ。
【方法③】アイドリングして充電
車のバッテリーを充電するのに一定の条件で走り続けるのが一般的だとした。しかしその条件がかなり難しいので、地方に住んでいる人でないと達成するのは難しいだろう。そこでもう1つアイドリングで充電する方法がある。
- バッテリーをフルに充電できるわけではない
- 飽くまでも緊急時の対策程度にしかならない
アイドリングでエンジンをかけっぱなしにしていても、バッテリーに充電ができる。ただしエンジンの回転数が少ないので、大きく充電するのは不可能だ。エンジンがかけられる程度には充電ができるだろう。
そのため何かしら緊急の時にエンジンがかかるのなら、アイドリングで充電できるのを覚えておくといい。
【方法④】業者に依頼して充電
最も確実に車のバッテリーを充電できるのは、業者に依頼することだろう。
- ディーラーや整備工場などが該当する
- 有料になるが車の点検もできる
ディーラーや整備工場などに車を持っていき、バッテリーの充電をして欲しいと依頼をしてみるといい。有料にはなってしまうのだが、バッテリーの劣化具合なども確認をしてくれるはずだ。
その結果として充電ではなく、交換を勧められることもあるだろう。その場合でもしっかり対応してくれるので、最も確実な方法だと言える。自分で充電するのも良いのだが、バッテリーの劣化具合までは判断しにくい。
そうした車のメンテンスという意味でも、業者に頼るのは悪くない判断だろう。
バッテリー上がりの修理料金の相場はいくら?
では仮にバッテリーが上がってしまったとしよう。この時には自分で対処できないので、業者を呼ぶことになるだろう。こうした業者にバッテリー上がりの修理を依頼した場合、どの程度の費用がかかるのか確認しておく。
JAFやロードサービスに依頼した場合
バッテリーが上がってしまうとエンジンがかからなくなる。自宅でならまだマシだと言えるのだが、出先で同じことが起こることもあるだろう。そうした場合はJAFや、任意保険に付帯してくるロードサービスを使うことになる。
- JAFに加入しているのなら無料でトラブルを解決してくれることがある
- バッテリー好感が必要な場合は有料になる
- ロードサービスでも基本的には同じような対応になる
- 非会員だと1万円以上の料金がかかる
というような状況になってしまうだろう。JAFに入会していたり、ロードサービスが利用できる状況であれば、そこに連絡をするといい。バッテリーの状態によっては別途お金が必要にならないこともあるだろう。
ただバッテリーを交換する必要が出てくると、ある程度の出費が必要となってくるはずだ。バッテリー本体の価格や古いバッテリーの処分代などがかかるためである。
バッテリー上がりの出張対応をしてくれる業者の場合
前段では出先で車のバッテリーが上がった時、JAFなどのサービスを利用するケースを考えてみた。こうしたサービスなのだが、実はバッテリートラブルを専門としている業者もあるのだ。
こうした業者を利用した場合は、どの程度の料金がかかるのだろうか。
- 相場は9000円程度~
- 会員制度ではないため普段の会員費用などはかからない
- 日本全国に対応できる
JAFの非会員と比較しても安価な料金で出張修理をしてくれる。相場が比較的に安価になっているのは、出張費用をとっていないからだろう。こうした業者は出張しての修理がサービスの本体となっている。
そのため出張費用を取らないことによって、料金を安くしているのだ。そのためJAFの非会員であれば、こうしたサービスの方がお得に利用できる。会員制度もとっていないので、普段から支払いがあるということもないので、割安感があるだろう。
自分でバッテリー上がりに対処するための道具と値段
次に自分でバッテリー上がりに対処する道具や、その価格などを把握しておこう。業者を使わなくても、いざという時のためにトランクなどに道具を積んでおけば、自分で対処することができるだろう。
① 車用充電器
バッテリー上がりを自分で対処するのなら、車用の充電器があると便利だろう。これは先程も紹介したもので、家庭用のコンセントを使って充電するためのものだ。そのため自宅でバッテリー上がりになった時におすすめできる。
- 価格帯は2000円~5000円程度
- カー用品店などで購入できる
家庭用コンセントが必要なので、出先では使えないケースがほとんどだろう。しかし車に積んでおけば、何とかなるケースもある。
② ブースターケーブル
ブースターケーブルというのは、ジャンピングスタートをさせる時に使うものだ。バッテリーが上がった車と、救助にきた車のバッテリーをブースターケーブルでつないでエンジンをかける。
- 1000円~3000円程度
手頃な価格で購入できるのだが、ブースターケーブルを使うには1つ注意することがある。それは救助をしてくれる車のバッテリー電圧と、バッテリー上がりの車の電圧が同じであることだ。
③ ジャンプスターター
緊急時のバッテリー充電には、ジャンプスターターを使う方法がある。簡単に伝えるなら、モバイルバッテリーのようなものだ。このジャンプスターターと、バッテリー上がりの車をつないで利用する。
- 4000円~8000円程度
価格的には少し高めだが、緊急時の便利グッズになると言えるだろう。
安価なものを購入できれば、業者を呼ぶよりも安く対応できるはずだ。ただ飽くまでも一時的な処置でしかないので、そのまま整備工場やディーラーなどへ行くといい。
カーバッテリー充電器の使い方
カーバッテリー充電器を使うことで自宅で充電できるとした。では実際に充電するための流れを見ていく。
- 普通乗用車の12Vに合わせた充電器を用意する
- ボンネットを開けてバッテリーを確認する
- 赤色の端子には赤色のケーブルを、黒色の端子に黒色のケーブルを接続する
- 充電器をコンセントにさして電源をオンにする
- 充電器のアンペア数を設定する
- バッテリーの電圧と充電量を確認する
- 充電量が90%を超えたら終了
- コンセントからプラグを抜いて、ケーブルを外す
バッテリーの仕組みとして100%にはならない。そのため90%を超えたら十分だと言えるだろう。充電時間はバッテリーの状態による。また充電する時には以下のような点に注意したい。
- バッテリーはできれば外した方がいい
- バッテリーが外せないのなら端子の接続を絶対に間違えないようにする
- 過充電は絶対にしない
バッテリーは外した方がいいのだが、外せないのなら端子の間違いと、過充電は絶対に起こらないようにしたい。
バッテリーの寿命と交換時期の症状
最後にバッテリーの寿命と、その見極めに使える交換時期であるサインについても把握しておきたい。この状態を把握しておくことで、そろそろバッテリーを充電した方がいいなどの判断ができるからだ。
【症状①】エンジンのかかりが悪い・セルモーターが弱々しい
車のバッテリーはエンジンの始動にも使われている。セルモーターを回すことでエンジンがかかるのだが、バッテリーの容量が低下してくるとセルモーターの動きが悪くなってくるのだ。
- セルモーターの音が弱い
- エンジンがかかるまでに時間がかかる
などのような症状が出ているのなら、バッテリーの容量が低下しているサインになる。この見極めをするには、普段からエンジンをかける時の音に注意しておきたい。
【症状②】アイドリング中のヘッドライト・室内灯など灯火類が暗い
車のバッテリーは電装品の電源としても利用されている。そのためアイドリングしている時の、電装品の動作というのもバッテリー劣化のポイントになるのだ。
- 室内灯などが以前ほど明るくない
- ヘッドライトの明るさが落ちている
夜間に車を運転しない人なら、どちらも判断するのが難しいかもしれない。なかなか明るさが落ちているというのは、判断しにくいためだ。ただ明るさが落ちていると感じるなら、バッテリーに原因があるだろう。
【症状③】バッテリーの電圧低下・バッテリー液の変色がある
バッテリーを充電したとしよう。この時にバッテリーの電圧を見ることができるのだが、ここで数字に注目しておきたい。
- 普通車だと通常は12.5V~12.8V程度
- 12.5V以下の電圧になっているのなら劣化している証拠
- バッテリー液が濁ってきていると劣化の証拠
電圧が下がっていると、バッテリーの機能そのものが劣化している証拠になる。ちなみにバッテリー内の溶液は新品だと無色透明だが、使用していると劣化に応じて濁ってくる。
【症状④】アイドリングストップが作動しなくなった
最近の車の多くにアイドリングストップの機能が搭載されている。信号でとまるごとにエンジンもとまる機能なのだが、環境性能の1つとして搭載されているのだ。
この機能をオンにしていても、動作しなくなることがある。実はアイドリングストップ機能は、バッテリーの電気を食うのだ。
そのためバッテリーが劣化してくると、正常に作動しなくなってくる。信号待ちなどでエンジンが止まらないのなら、バッテリー劣化が疑われるだろう。
まとめ
車のバッテリーを充電する方法や、充電する時間についてまとめてみた。
車のバッテリーは消耗品であるため、ある程度の年数が経過すると劣化してくる。バッテリーが劣化すると電装品が作動しなくなったり、最悪はエンジンがかからなくなるのだ。
そのため充電するなどの処置が必要になってくる。自宅で充電するのなら、カーバッテリー充電器を利用するといいだろう。ただ完全充電だと10時間程度かかるので、その点には十分に注意しておきたい。