現在の日本で最も人気のあるボディタイプの車と言えば軽自動車だろう。それに次いで人気の高いのがミニバンだ。
ミニバンは軽自動車に比べて室内空間が広く、多くの人数が乗車できる車種もあるため、ファミリー層に特に親しまれている。
ただ、ミニバンという定義は曖昧だ。
最近ではボディサイズの小さいコンパクトミニバンもあれば、高級感を全面に出したラグジュアリー感あふれる車種も登場している。
この記事ではミニバンの人気ランキングのほか、ミニバンの定義や特徴、ライトバンとの違い、クラス別の人気車種などについて詳しく見ていこう。
ミニバンの一般的な定義と特徴
軽自動車に次いで人気のあるミニバンだが、軽自動車と違って厳密な規格があるわけではない。
そのためミニバンの定義を問われても、「ここからここまでがミニバン」と明瞭に区別できないことを始めに知っておいてもらいたい。
一般的にミニバンと言われるタイプの車の特徴を考えると、車高が高いことと全長に比して室内空間が広いことが挙げられる。
あと、乗車定員が6人以上ということもミニバンの定義に加えてよいだろう。
なお、「ミニ」と形容されるため、ミニバンと言われて小さめの車を思い浮かべる人もいるかもしれないが、ミニバンは総じて大型の車である。
貨物車である「バン」よりはやや小さいために「ミニバン」と呼ばれるだけのことだ。
ハイエースを目安にする
バンといえばハイエースが有名なのでそれを思い浮かべてもらえばわかりやすいが、ハイエースよりは小さいというのもミニバンを区別する際の目安になるだろう。
また、ミニバンと言えばファミリーカーというイメージが強いが、「ファミリーカー」という言葉は車のボディタイプを指すものではない。
家族で使用するなら軽自動車でもファミリーカーになる。
ただ、3列シートなど大家族が乗るのに適した特徴があるため、ファミリーカーといえばミニバンというイメージが強いのである。
ミニバンとライトバンとの違い
ミニバンは、ボンネットのあるツーボックスか1.5ボックスの形状で、セダンタイプの車より車高が高いものを指す。
それに対して「ライトバン」とはミニバンと同じくツーボックスの形状をしているが、セダンタイプなのでミニバンより車高が低い。
また、貨物車を意味する「バン」という言葉からもわかるように荷室のスペースがミニバンより広い。
ミニバンは乗用車、ライトバンは商用車と区別する人もいるが、いちばんの違いは車高の高さと考えた方がよいだろう。
ちなみにステーションワゴンという車もあるが、基本的にはライトバンと同じで、おもに商用目的に使用されるライトバンに対し、乗用車ということで呼び名が区別されている。
ミニバンの3ナンバー・5ナンバーとは?
ミニバンには「3ナンバー」と「5ナンバー」があるが、この違いは排気量とボディサイズにある。
5ナンバーのミニバンには、排気量が2,000ccまで、全長、車幅、全高がそれぞれ4.7m、1.7m、2.0mまでと規格が決まっている。
この規格を少しでも上回るものは3ナンバーとなる。3ナンバーには高級車というイメージがあるが、必ずしもそうではなく、単にボディが大きいので価格が高くなる傾向が強いというだけのことだ。
もちろんボディサイズが大きくなるほど税金など維持費も高くなる傾向があるが、これについては単純にナンバーだけで決められない。
同じ5ナンバーでも排気量の上限ギリギリの車と1,000ccの排気量の車では、後者の方が自動車税は安くなるからだ。
ミニバンのクラス別分類(生産中のモデル)
これまで見てきたように、ミニバンには厳密な規格があるわけではない。排気量やボディサイズによってナンバーも変わるぐらいだ。
そのため、同じミニバンでも車高が1.9m以上もあり、排気量が2,400ccや3,500ccもあるヴェルファイアやアルファードなどの大型の車もあれば、車高1.6m、排気量1,500ccのシエンタなど小型の車もある。
だから、一口にミニバンと言ってもボディサイズと排気量にはかなりの違いがあるのだ。
そのため、ミニバンには、全長・全幅・全高のボディサイズと排気量の大きさによってクラス別の分類がある。
LLクラス
LLクラスにはどういうものがあるのか見ていこう。
アルファード・ヴェルファイア
アルファードもヴェルファイアもトヨタの販売するLLクラスの高級ミニバンであり、二つは兄弟の関係にある。そのためスペックも全般的に同じようなものだ。どちらも燃費が10.4~18.4km/Lであり、7人乗りと8人乗りがある。
アルファードのスペック
全長 | 4,840mm |
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全幅 | 1,805mm |
全高 | 1,935mm |
室内サイズ | 3,210mm×1,590mm×1,400mm |
燃費性能 | 10.4~18.4km/L |
新車価格 | 335~750万円 |
中古車相場 | 平均約275万円 |
ヴェルファイアのスペック
全長 | 4,850-4,865mm |
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全幅 | 1,830-1,840mm |
全高 | 1,850-1,915mm |
室内サイズ | 3,210mm×1,590mm×1,400mm |
燃費性能 | 10.4~18.4km/L |
新車価格 | 335~750万円 |
中古車相場 | 平均約267万円 |
アルファードとヴェルファイアはどちらもトヨタのミニバンのなかで最上質のプレミアム車であり、価格設定も最も高い。外観デザインがヴェルファイアの方が押しが強いので、若い世代に支持される傾向がある。
エルグランド
エルグランドは日産が販売するワンボックスタイプの高級ミニバンだ。新車価格は高級ミニバンという概念を作った車にふさわしく高めに設定されている。
全長 | 4,740-4,775mm |
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全幅 | 1,775mm/1,800mm |
全高 | 1,940-1,955mm |
室内サイズ | 3,025mm×1,580mm×1,300mm |
燃費性能 | 9.4~10.8km/L |
新車価格 | 321~807万円 |
中古車相場 | 平均約172万円 |
このようにエルグランドはトヨタのアルファード/ヴェルファイアとよく似たタイプのミニバンだが、最近は後者に人気を奪われ往時ほどの勢いはない。
ただ、走行性能や居住性で劣るものではなく、市場にあふれるアルファードやヴェルファイアと差別化を図るための良い選択肢である。現行モデルは2010年からなので、そろそろフルモデルチェンジが待たれるところだ。
Lクラス
Lクラスにはどういった車種があるのか見ていこう。
オデッセイ
オデッセイはホンダの販売する上級ミニバンだ。トヨタのアルファード、日産のエルグランドに並ぶ車格である。
全長 | 4,830mm |
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全幅 | 1,800mm |
全高 | 1,685-1,715mm |
室内サイズ | 2,935×1,560×1,325mm |
燃費性能 | 13.8~26.0km/L |
新車価格 | 298~415万円 |
中古車相場 | 平均約104万円 |
3列目のシートを床下に格納することで2列目シートをロングスライドさせることが可能など、シートアレンジが多彩で、7人乗りと8人乗りがある。
オデッセイの特徴はラグジュアリー感のあるデザインと、ステップを低くして乗降がしやすい点だろう。バッテリーなどの配置に工夫があるので室内空間はかなり広い。
2017年11月にマイナーチェンジされ、ホンダの「ホンダセンシング」という安全装備が全車に標準装備された。また、外観も内装も一新されたことで、今後の売上が期待されている。
エスティマ
エスティマはトヨタが1990年から販売している大型ミニバンである。たまご型のボディが特徴でトヨタのミニバンの代名詞と言える存在だろう。
全長 | 4,795-4,820mm |
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全幅 | 1,800-1,810mm |
全高 | 1,730-1,760mm |
室内サイズ | 3,010×1,580×1,255mm |
燃費性能 | 11.4~18.0km/L |
新車価格 | 327~493万円 |
中古車相場 | 平均約154万円 |
エスティマは、大きさはヴェルファイアやエルグランドとそれほど変わりないが、ボディラインの鋭い雰囲気はほかの車と一線を画している。走行性能や居住性はミニバンとしては一般的だが、スタイリッシュな雰囲気が人気の理由だ。
現行モデルは2006年からなので、もう10年以上フルモデルチェンジされていない。それだけデザインが確立されていることの証だと言えるだろう。
Mクラス
Mクラスにはどういった車種があるのか見ていこう。
ノア・ヴォクシー
ヴォクシーもノアもトヨタの販売する5~8人乗りのミニバンだ。ヴォクシー、ノア、それにエスクァイアの3車がトヨタのミニバンでは兄弟のような関係にある。そのため、ヴォクシーとノアのスペックは全般的に共通してある。
ヴォクシーのスペック
全長 | 4,695mm |
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全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,865mm |
室内サイズ | 2,930×1,540×1,400mm |
燃費性能 | 16~23.8km/L |
新車価格 | 228~332万円 |
中古車相場 | 平均約123万円 |
ノアのスペック
全長 | 4,695mm |
---|---|
全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,825mm |
室内サイズ | 2,930×1,540×1,400mm |
燃費性能 | 16~23.8km/L |
新車価格 | 247~327万円 |
中古車相場 | 平均約126万円 |
ボディサイズや基本スペックに違いがないヴォクシーとノアだが、外観のデザインとカスタムパーツに違いがある。
フロント部分のデザインはヴォクシーの方が迫力があり、カスタムパーツもヴォクシーの方が充実していると言ってよい。そのため、人気度の点ではヴォクシーの方が上である。
ステップワゴン
ステップワゴンはホンダが1996年から生産している7~8人乗りのミニバンだ。ホンダのミニバンではオデッセイの次に発売された。
90年代のミニバンは多くがキャブオーバータイプのFRレイアウトだったが、ステップワゴンはFFレイアウトのボンネットタイプのミニバンというところに大きな特徴がある。
全長 | 4,690mm |
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全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,840mm |
室内サイズ | 3,220×1,500×1,425mm |
燃費性能 | 15.0~17.0km/L |
新車価格 | 229~367万円 |
中古車相場 | 平均約68万円 |
ステップワゴンといえば車高の高い箱型のフォルムが有名だが、それに加えて床の位置が低いため、ミニバンのなかでも室内空間の広さはトップクラスである。
リアドアは縦横どちらにも開くようになっており、3列目シートは格納もできるため、乗り降りのしやすさも群を抜いている。
セレナ
セレナは日産が生産する8人乗りのミニバンだ。初代モデルは1991年に生産開始された日産を代表するロングセラーのミニバンで、2008年からは6年連続ミニバン販売台数ランキングの首位に立っていた。
現在はヴォクシーが販売台数でセレナをリードしているが、2016年にフルモデルチェンジして自動運転技術のプロパイロットを搭載するなど巻き返しを図っている。
全長 | 4,690-4,770mm |
---|---|
全幅 | 1,695-1,740mm |
全高 | 1,865/1,875mm |
室内サイズ | 3,240×1,545×1,400mm |
燃費性能 | 17.2km/L |
新車価格 | 243~373万円 |
中古車相場 | 平均約101万円 |
セレナはファミリー層に向けた装備に特徴がある。安全装備の充実はもちろん、足でドアの開閉ができる「ハンズフリーオートスライドドア」や多彩なシートアレンジなど、乗る人の便宜を図ったアイデアが目立つミニバンだ。
エスクァイア
エスクァイアはトヨタが2014年から販売している7~8人乗りの中型ミニバンだ。兄弟車のノアとヴォクシーと基本スペックはほぼ同じである。
全長 | 4,695mm |
---|---|
全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,825mm |
室内サイズ | 2,930×1,540×1,400mm |
燃費性能 | 16.0~23.8km/L |
新車価格 | 250~327万円 |
中古車相場 | 平均約223万円 |
エスクァイアはノアやヴォクシーよりも高級感を売りにしている。大型のフロントグリルに見られるようにボディデザインに高級感があり、内装も革張りでラグジュアリー感にあふれている。そのため、価格設定は兄弟車より高く、中古車相場も高めを推移している。
シートのアレンジは多彩で、ドアは電動パワースライドの施錠予約が可能なシステムとなっているところなど、ミニバンのなかでも特に高い人気を誇るだけの理由がある。
デリカD:5
デリカD:5は、三菱自動車が販売するSUV・ミニバン型の7~8人乗りの乗用車だ。
デリバリーとカーを組み合わせて名付けられた「デリカ」は、もともと三菱が50年近く前から生産している車で、このデリカD:5は世界唯一のオールラウンダーミニバンというコンセプトのもとに開発された。
全長 | 4,730mmmm |
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全幅 | 1,795mm |
全高 | 1,825-1,870mm |
室内サイズ | 2,915×1,505×1,310mm |
燃費性能 | 10.6~13.0km/L |
新車価格 | 248~430万円 |
中古車相場 | 平均約176万円 |
デリカD:5は、ガソリン車に4種類、ディーゼル車に3種類と豊富なラインナップがあり、いずれも広い室内空間に特徴がある。シートアレンジにより、荷室を広くしたり車中泊も可能なフラットな状態にしたりと多彩だ。
ビアンテ
ビアンテは、マツダから2008年に発売された8人乗りのミニバンである。室内サイズがと広いのが特徴で、2,000ccクラスのミニバンでは室内空間の容量は最大の車と言えるだろう。
全長 | 4,715mm |
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全幅 | 1,770mm |
全高 | 1,835mm |
室内サイズ | 2,990×1,545×1,350mm |
燃費性能 | 9.4~14.8km/L |
新車価格 | 234~291万円 |
中古車相場 | 平均約131万円 |
このようにMクラスのミニバンではかなりの大型なので、ナンバーは3ナンバーになる。Mクラスのミニバンで3ナンバーなのは、このビアンテと三菱のデリカD:5だけだ。3ナンバーだけあって、室内は非常に広くて扱いやすいのが特徴だ。
ドアは両側とも電動スライドドアであり、乗り降りもしやすい。走行性能が優れた躍動感のあるミニバンではあるが、今後マツダはSUVに注力するそうで、ビアンテはこのまま販売終了になる見込みだ。
ランディ
ランディは、スズキが販売する8人乗り5ナンバーのミニバンだ。新車価格がスズキの販売する車種では最も高価な部類に入る。
全長 | 4,690mm |
---|---|
全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,865mm |
室内サイズ | 3,060×1,480×1,380mm |
燃費性能 | 16.6km/L |
新車価格 | 250~324万円 |
中古車相場 | 平均約137万円 |
ランディが登場したのは2007年だが、これまで2回フルモデルチェンジをしているので、現行モデルは3代目だ。日産のセレナのOEM車であり、現行モデルは5代目セレナがベースになっている。
ただし、エクステリアはランディオリジナルのデザインが一部採用されており、セレナにある自動運転支援機能は付いていない。なお、上級グレードには電動スライドドアが装備されており、リモコンで開閉ができる。
Sクラス
Sクラスにはどのような車種があるのか見ていこう。
プリウスα
プリウスαは、トヨタが2011年から販売しているハイブリッド専用の乗用車だ。ミニバンは3列シートの7人乗りタイプであるが、2列シートで5人乗りのステーションワゴンもある。
ハイブリッドカーの先駆者とも言えるプリウスの派生であるので、燃費性能は優れているのが特徴だ。
全長 | 4,615mm(前期型) 4,630-4,645mm(後期型) |
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全幅 | 1,775mm |
全高 | 1,575-1,600mm |
室内サイズ | 1,910×1,520×1,220mm |
燃費性能 | 26.2km/L |
新車価格 | 248~350万円 |
中古車相場 | 平均約169万円 |
ミニバンタイプのプリウスαは室内空間が広いのが特徴で、シートアレンジにより9.5インチのゴルフバッグが荷室に4個収納できるようになるほどだ。シートをフラットにすれば横になってくつろぐことができるほど座席空間が広くなる。
ウィッシュ
ウィッシュは、2003年に初めて登場したトヨタがかつて生産していた3列シート6~7人乗りのロールーフタイプのミニバンである。現在は販売が終了している。
全長 | 4,590-4,600mm |
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全幅 | 1,695-1,745mm |
全高 | 1,590-1,600mm |
室内サイズ | 2,660×1,470×1,315mm |
燃費性能 | 14.4~16.0km/L |
新車価格 | 191~259万円 |
中古車相場 | 平均約92万円 |
ウィッシュには軽量かつ高剛性のボディに加え、新設計のサスペンションが採用されており、スポーティーな外観で走行性能が優れていることが特徴だった。室内空間も6~7人が乗車可能な十分な広さを確保しており、トヨタでは当時の最先端のミニバンだった。
現在はもっと多彩なシートアレンジが可能な車種も多いが、ウィッシュも簡単にシートをフラットにすることができるため、大きな荷物でも軽々積めるようになっている。
ラフェスタハイウェイスター
ラフェスタハイウェイスターは、日産の5ドアタイプの7人乗りのミニバンだ。元は2004年から販売されているラフェスタであり、2011年に2代目モデルとなったことで「ラフェスタハイウェイスター」と名付けられた。
奇抜なデザインがミニバンらしくないことがラフェスタハイウェイスターの大きな特徴で、窓が大きいため全席で開放感が味わえる。
全長 | 4,615mm |
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全幅 | 1,750mm |
全高 | 1,615-1,650mm |
室内サイズ | 2,565×1,490×1,240mm |
燃費性能 | 16.2km/L |
ラフェスタハイウェイスターはマツダ・プレマシーのバッジエンジニアリング車種である。つまり、ブランド名が違うだけで基本性能はプレマシーそのものだ。
2016年に一部改良が行われ、電動スライドドアとスライドドアイージークロージャーが標準装備されるようになった。
ジェイド
全長 | 4,650mm |
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全幅 | 1,775mm |
全高 | 1,530mm |
室内サイズ | 2,850×1,505×1,230mm |
燃費性能 | 18~24.2km/L |
新車価格 | 253~292万円 |
中古車相場 | 平均約184万円 |
ジェイドはホンダが販売するセダンタイプの6人乗りミニバンだ。ミニバンらしくない低い車高が特徴である。高さはないが、6人が乗れる3列シート設計であり、3列目は荷室としても活用できるようになっている。
一般的なミニバンのようにスライドドアや7~8人が乗車可能なほどの座席空間はないが、ミニバンらしく居住性は高く、また、ハイブリッド専用であるため優れている。
車高を下げて重心を低くしているため、走行性能はミニバンのなかでも特に高い。トヨタのプリウスαがライバルとして挙げられるだろう。
プレマシー
プレマシーは、1999年からマツダが販売していた5ナンバーサイズの7人乗りミニバンだ。水や風の流れといった自然をコンセプトにしたデザインが特徴で、エレガントなボディラインが目を引く。
運転がしやすいことで評価が高く、「進む」「曲がる」「止まる」と滑らかで自由自在の走行感覚が味わえる。
全長 | 4,585mm |
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全幅 | 1,750mm |
全高 | 1,615-1,650mm |
室内サイズ | 2,565×1,490×1,240mm |
燃費性能 | 10.6~16.2km/L |
また、プレマシーは、セカンドシートが左右独立しており、リクライニングが20段階も可能になっている。それゆえシートアレンジの多彩さが際立っている。
プレマシーは2017年12月に生産終了となった。マツダは今後SUVに注力する方針のため、ミニバンから完全に撤退する。つまり、プレマシーがマツダ最後のミニバンということになる。
アイシス
アイシスは、トヨタから販売されていた7人乗り5ドアミニバンだ。左側通行の専用車として設計されたため、左右非対称のボディが特徴である。
ガイアの後継と一般には紹介されるが、トヨタは完全に新しく開発したミニバンだと主張している。ウィッシュの兄弟車でもある。
全長 | 4,610-4,640mm |
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全幅 | 1,695-1,710mm |
全高 | 1,640-1,670mm |
室内サイズ | 2,705×1,470×1,315mm |
燃費性能 | 13.6~16.4km/L |
新車価格 | 178~277万円 |
中古車相場 | 平均約102万円 |
エアロパーツを装着したグレードでは全幅が1,710mmになるため、3ナンバー車になる。ただし、排気量は同じなので自動車税は5ナンバー車と変わらない。
2004年に発売されたアイシスは、2017年に販売が終了するまで一度もフルモデルチェンジをしなかった。軽自動車を除くとずっと同じモデルだったというのは乗用車として非常に珍しい存在だろう。
SSクラス
SSクラスにはどのような車種があるのか見ていこう。
フリード
フリードは、ホンダが販売する小型のミニバンだ。ベースは3列シートの6~7人乗りだが、5人乗りの2列シート仕様もある。
ミドルサイズのミニバンでも大き過ぎるという人のために、運転しやすいコンパクトなミニバンとして登場した。そのため、女性からの人気も高い。
全長 | 4,265-4,295mm |
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全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,710mm |
室内サイズ | 3,045×1,455×1,285mm |
燃費性能 | 17.6~27.2km/L |
新車価格 | 188~268万円 |
中古車相場 | 平均約116万円 |
フリードは2016年、8年ぶりにフルモデルチェンジを行った。それを機に新型フリードに加え、フリード+という車種もラインナップに加わっている。フリード+は、フリードの室内空間をさらに広くした仕様で、アウトドアにも適している。
シエンタ
シエンタは、トヨタが2003年から販売している7人乗りのコンパクトなミニバンだ。ホンダのフリードと並んでコンパクトな設計のミニバンとして女性人気が高く、ファミリーカーとしてファミリー層にも支持されている。
2017年の新車販売台数ランキングにおいて、ミニバンとしてはフリードに次ぐ高位にランクしている。
全長 | 4,235mm |
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全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,675mm |
室内サイズ | 2,535×1,470×1,280mm |
燃費性能 | 20.2~27.2km/L |
新車価格 | 169~232万円 |
中古車相場 | 平均約93万円 |
シエンタはミニバンとしては小さいが、コンパクトカーとしてなら十分な広さの室内空間を持っている。小回りがきいてそのうえ低燃費ということで、使い勝手の良さで高い人気を集めているのだ。
ミニバンの『7つのメリット』
CMなどでも頻繁に見かけるように、ミニバンは常に人気のある車だ。人気があるということはそれだけのメリットがあるわけだが、あらゆるタイプの車の性能が向上している現在では、そのメリットは結局、乗る人の主観によるものと言ってもよい。
ただ、ファミリー層に広く支持されることから、車内での過ごしやすさが重視された結果だと言えるだろう。そこで、ミニバンのメリットとして考えられることをいくつか見ていこう。
【メリット1】室内空間が広い
ミニバンの最大のメリットはその大きさだと言えるだろう。ボディサイズが大きいので室内の容量も必然的に大きくなるのは確かだが、それに加えてエンジンルームの小型化や車高を上げて床を下げるなど室内空間を広くする工夫がされているのがミニバンだ。
これだけ広いと、車内で横になってくつろぐこともできるし、たくさんの荷物もらくらく収納できる。アウトドアなどで重宝するのは間違いない。
【メリット2】乗車定員が多い
室内空間が広いというメリットともつながるが、それだけに乗車可能な定員数もほかのタイプの車より多いのがミニバンの特徴だ。シートが3列あって大人が7~8人も乗れる車など乗用車ではほかにないだろう。
だからこそファミリーカーとしてのニーズが高いわけで、子どもの多い家庭でも十分なスペースが確保できるので、長時間の移動も快適に過ごせる。また、団体旅行など大人数で行動する際にも大活躍してくれる。
【メリット3】運転しやすい(視界が高い&視野が広い)
ミニバンは運転席の位置が地上から高いので、運転する人の視線も自然と高くなる。また、フロントガラスも大きく設計されているため、視野も広く確保できる。
セダンしかこれまで乗ったことがないという人には、ミニバンは大きくて運転しにくいのではないかと心配かもしれないが、ミニバンの視界の良さはセダンとは比べ物にならないので、一度ミニバンを運転したらその運転しやすさにすぐに気づくだろう。
【メリット4】シートアレンジのバリエーションが多彩
3列シートで8人乗りのミニバンの場合、2列目と3列目シートを多彩にアレンジできる。全席を倒して広大なフラットスペースを作ることもできるし、2列目シートを回転させて後ろに向けて、3列目シートと向かい合わせにすることも可能だ。
また、3列シートで6~7人乗りのミニバンの場合、ウォークスルー機構に幅を持たせた車種も多いので、2列目と3列目のシートの間を自由に行き来できるのも魅力だ。
【メリット5】電動スライドドアが付いてる車種が多い
電動スライドドアのメリットはドアの開閉に必要なスペースがコンパクトであることだ。狭い場所に駐車しても、ヒンジドアのように大きく開く必要がないから乗り降りに便利である。
また、電動という点は安全性の面でもメリットになる。電動でないドアだと勢いよく閉めないと半ドアになってしまう。ところが、電動スライドドアならゆっくりでも確実に閉めてくれるので、ドアに指を挟むような危険性が少なくなる。
【メリット6】車種が多い
車種が多いのもミニバンのメリットに挙げられるだろう。ボディサイズによってLLクラスからSSクラスまでのラインナップがあるミニバンなら、家族構成が変わったので乗車定員の多い車種に乗り換えたいという場合でも選択肢が豊富に用意されている。
内装や外装も車種によって個性が際立つものが多いので、必要上大人数が乗員できる車に選択肢が限られていたとしても、ミニバンならその時の気分で好きな車種を選ぶことが可能だ。
【メリット7】税金が安い5ナンバー登録の車がある
車には規格があり、それによってナンバーが変わる。ミニバンには3ナンバーと5ナンバーがあるが、その境界となるのが排気量2,000cc、ボディサイズ全長4.7m・車幅1.7m・全高2.0mという数値である。
これを超えると3ナンバーとなり、税金も乗用車としては高い部類に入ってしまうが、逆にそれ未満なら5ナンバーとなるので、税金は高くならない。また、5ナンバーでも、排気量が少ないとさらに安くなる。
ミニバンの『5つのデメリット』
ミニバンには室内空間が広くて大人数が乗車可能というメリットがあるので、大家族で旅行する場面にも、荷物をたくさん運ぶ場面にも大活躍する。
一方、その大きさがデメリットになるケースも多い。「たくさん乗れる方が得だから」、「流行っているから」と安易に選ぶと後悔することにもなりかねないので、ミニバンの購入を検討する際は以下のデメリットについてもじっくり考えることをおすすめする。
【デメリット1】車体が重く燃費が悪い
ミニバンはボディサイズが大きいため、それに比例して車体の重量も大きくなる。
ボディサイズに比した燃費性能を考えると、ミニバンがとりたてて燃費の悪い車だというわけではないが、それだけ重い車体を動かすわけだから、軽自動車やコンパクトカーと比べると燃費が悪いのは否めない。
また、ミニバンは大人数を乗せたり荷物をたくさん積む機会が多いが、そうなると当然その分だけ車体も重くなるので、さらに燃費が悪くなってしまう。
【デメリット2】パワー不足・加速性能が悪い
ミニバンは普通自動車のなかでも特に車体の重量が大きいタイプの車だ。ただ、なかには排気量の小さな車種やグレードもある。大きな車体に対して小さな排気量では、エンジンのパワーが不足していると感じられる場合もある。
また、ミニバンは大人数やたくさんの荷物を載せて走ることが多いが、車体の重量が大きくなればそれだけパワー不足を感じやすい。フル乗車時や坂道での走行では加速性能に不満を感じることもあるだろう。
【デメリット3】小回りがきかない
ミニバンは全長も車幅もかなり大きい車だ。なかには全長が5mを超える車種もある。幅も1.8mぐらいあるものも多いので、回転半径も必然的に大きくなる。
ミニバンより小さい車でももっと小回りがきかないものはあるが、少なくとも軽自動車やコンパクトカーにはこの点で勝てない。
ボンネットが運転席から見えない点も運転しにくさに影響を与えるだろう。ミニバンの運転に慣れないうちは、狭い駐車場などで切り返しに苦労することが予想される。
【デメリット4】車種によって立体駐車場が使えない
ミニバンは車高が高く、運転席の視野が広いのがメリットだが、この車高の高さがデメリットになる場面も多い。立体駐車場が使えないのもその一つだ。都市部の駐車場は立体になっているところが多いが、だいたいのところで155cmまでの高さ制限がある。
つまり、ほとんどのミニバンは駐車できないのだ。
以前のオデッセイなど車高を低くして立体駐車場が使えることをアピールしていたが、タイヤの空気圧やホイールサイズによっては天井を擦る危険性があるため、それすら入庫を断る駐車場も多かった。
【デメリット5】S・SSクラスだと三列目はほぼ飾り
ミニバンの売りの一つに3列シートがあるが、3列目シートが快適に座れる車種はそれほど多くない。L・LLクラスのミニバンのなかにも、座面と床の間隔が狭く座った時に窮屈に感じる車種もある。
ましてやS・SSクラスとなると、車種によっては、3列目シートはほとんど補助席と言ってもいいぐらいの狭さになってしまう。また、2列目シートも1列目より狭い車種が多いので、快適に違和感なく座れるのは1列目シートだけという車もあるのだ。
ミニバンの国産売れ筋ランキング
ボディサイズが大きいゆえのデメリットがあるといっても、それを上回るほどのメリットがあるからこそ、ミニバンは高い人気を獲得しているのだ。
各メーカーから多くのミニバンが販売されているが、そこで、現在売れ行きの良い国産車種を紹介していこう。なお、ランキングは販売台数ではなく今後の展望も踏まえた売れ筋による。
1位 | フリード |
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2位 | セレナ |
3位 | シエンタ |
4位 | ヴォクシー |
5位 | ヴェルファイア |
6位 | ノア |
7位 | ステップワゴン |
8位 | アルファード |
9位 | エスクァイア |
10位 | オデッセイ |
11位 | プリウスα |
12位 | エスティマ |
13位 | デリカD:5 |
14位 | エルグランド |
15位 | デリカD:3 |
【15位】デリカD:3
第15位は三菱自動車が販売する5ドアミニバンのデリカD:3だ。
日産 NV200バネットのOEM車であり、生産は日産が行っている。新車販売台数は多くなく、2017年もそれと変わりないだろう。
燃費性能 | 12.8~13.2km/L |
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新車価格 | 200~210万円 |
デリカD:3には、3列シートで7人乗り仕様のGと、2列シートで5人乗り仕様のMというグレードがある。ファミリー層をターゲットに、普段使いからレジャーまで幅広く使える車だ。
3列目シートが左右に分割して跳ね上げできるようになっているため、荷室を広く効率的に使えるのが特徴だ。5人乗りでも7人乗りでも多彩なシートアレンジが可能になっている。ライバル車はトヨタのヴォクシーだろう。
【14位】エルグランド
第14位は、日産のワンボックスタイプの7~8人乗り高級ミニバンであるエルグランドだ。
トヨタのアルファードとともに高級ミニバンの概念を作った存在である。近年はライバルのアルファードやヴェルファイアの勢いに押されているが、
燃費性能 | 9.4~10.8km/L |
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新車価格 | 321~807万円 |
高級ミニバンらしくエルグランドの新車価格はグレードによってはかなりの高額だ。それだけ性能に優れた車で居住性は高い。現行モデルは3代目で2010年から販売されているため、そろそろフルモデルチェンジがあるかもしれない。
【13位】デリカD:5
第13位は三菱自動車の販売するワンボックスタイプの8人乗りミニバンであるデリカD:5だ。
燃費性能 | 10.6~13.0km/L |
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新車価格 | 248~430万円 |
同程度のランクのトヨタのノアがライバル車に挙げられるだろう。デリカD:5にはガソリン車とディーゼル車のラインナップがあり、前者が4種類、後者が3種類と多くの選択肢が用意されている。
デリカD:5の室内空間は広大で、シートアレンジによっては車中泊も快適なフラット状態を作り出せる。電動スライドドアを採用しており乗り降りもしやすいのが特徴だ。
【12位】エスティマ
第12位は、トヨタの生産する7~8人乗り大型ミニバンのエスティマだ。スタイリッシュなたまご型のボディが特徴的なミニバンだ。
燃費性能 | 11.4~18.0km/L |
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新車価格 | 327~493万円 |
国産のミニバンを代表する車種といってもいいエスティマは、唯一無二の存在だが、ホンダのオデッセイをライバル車に挙げることができるだろう。
ボディサイズはエルグランドと同程度のLサイズで、走行性能や居住性、スタイリッシュさという点に優れている。シートアレンジが多彩で、3列目シートを格納して後部にワイドな空間を作ることも可能だ。
【11位】プリウスα
第11位はトヨタのハイブリッド専用車、プリウスαだ。プリウスαには2列シートで5人乗りのステーションワゴンと、3列シートで7人乗りのミニバンがある。ハイブリッドカーの先駆者であるプリウスの派生だけあって、燃費性能は優れている。
燃費性能 | 26.2km/L |
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新車価格 | 248~350万円 |
ライバル車には日産のラフェスタが挙げられるだろう。プリウスαの特徴は、安全性と居住性が優れているところだ。レーダーを使ったクルーズコントロールや多彩なシートアレンジが魅力である。
【10位】オデッセイ
第10位はホンダの7~8人乗り上級ミニバンであるオデッセイだ。初代モデルが登場したのは1994年で、現在は5代目モデルである。現行モデルには、歴代で初めての両側スライドドアを装備し、8人乗りタイプも設定された。
燃費性能 | 13.8~26.0km/L |
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新車価格 | 298~415万円 |
ライバル車にはトヨタのアルファードや日産のエルグランドが挙げられる。オデッセイはホンダを代表する高級ミニバンであり、ホンダが誇る「ホンダセンシング」という安全装備を全車に装着している。3列目シートが床下に格納できるなどシートアレンジも多彩だ。
【9位】エスクァイア
第9位は、トヨタが2014年から販売している7~8人乗り中型ミニバンのエスクァイアだ。ノアとヴォクシーの兄弟車だが、それらより高めの価格設定だがそれにもかかわらず人気は高い。
新車価格 | 250~327万円 |
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エスクァイアの基本スペックは兄弟車のノアとヴォクシーとだいたい同じだが、エスクァイアには高級感あふれるデザインが外装・内装ともに採用されている。大型フロントグリルに見られるボディデザインと、革張りのラグジュアリーな内装が大きな特徴だ。
また、最大810mmのスライドが可能なキャプテンシートを助手席に採用しており、多彩なシートアレンジが可能で、電動パワースライドドアで施錠予約も可能という特徴もある。ライバル車にはホンダのステップワゴンが挙げられる。
【8位】アルファード
第8位は、トヨタの生産する大型LLクラスの7~8人乗り高級ミニバンであるアルファードだ。高級感が際立ち、迫力と存在感が他車を圧倒している。
燃費性能 | 10.4~18.4km/L |
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新車価格 | 335~750万円 |
とにかく上質な仕上がりが売りで、外観だけでなく内装もすみずみまで意匠が施されており、後部座席の座り心地などなかなかほかのミニバンでは味わえない。ライバル車として挙げるならば、日産のエルグランド辺りだろう。
ほかにも、スーパーロングスライドシートを採用した助手席、ワンタッチで簡単に開閉できるパワースライドドアなどさまざまな特徴がある。
【7位】ステップワゴン
第7位は、ホンダを代表する5ドアミニバンのステップワゴンだ。現行モデルは2015年に登場した5代目モデルで7~8人乗りとなっている。
燃費性能 | 15.0~17.0km/L |
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新車価格 | 229~367万円 |
ステップワゴンにはホンダが得意とする底床プラットフォームを採用しており、車高の高さと相まって非常に広い室内空間を実現している。リアドアは縦横に開閉が可能であり、3列目シートを折りたたむと後部からの乗り降りが楽になる。
2017年のマイナーチェンジでハイブリッド車も設定されたので、ライバル車のトヨタ・ヴォクシーの人気に追いつく日が来るかもしれない。
【6位】ノア
第6位は、トヨタの販売する5~8人乗りミニバンのノアだ。エスクァイアとヴォクシーの兄弟車であり、外観デザインとカスタムパーツを除けば、大きさや性能は兄弟車と同じである。
燃費性能 | 16.0~23.8km/L |
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新車価格 | 247~327万円 |
兄弟車のエスクァイアとヴォクシーは若い男性に支持層を持つが、ノアはファミリー層からの人気が特に高い。多彩なシートアレンジが可能で、電動スライドドアを採用しているのが特徴だ。ライバル車にはホンダのステップワゴンが挙げられるだろう。
2017年にマイナーチェンジが行われ、精悍なデザインの外観はより個性が際立つ形になった。
【5位】ヴェルファイア
第5位は、トヨタのLLクラス7~8人乗りの高級ミニバンであるヴェルファイアだ。アルファードと兄弟関係にある。グレード次第ではまさにプレミアムミニバンといった価格設定だ。
燃費性能 | 10.4~18.4km/L |
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新車価格 | 335~750万円 |
ミニバンとしては最もハイブランドと言ってよいヴェルファイアだが、外観のデザインは少々押しが強いため、若い男性の人気が中心である。ライバル車には日産のエルグランドが挙げられるが、最近の売上はエルグランドを大きく上回っている。
ヴェルファイアの特徴は、助手席を最大1,160mmのロングスライドが可能なシートにしたことで、人数や荷物の量で自由に室内空間をアレンジできる点である。
【4位】ヴォクシー
第4位は、トヨタの5~8人乗り5ドアミニバンのヴォクシーだ。現在のミニバン市場を代表する車といえる。
燃費性能 | 16~23.8km/L |
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新車価格 | 228~332万円 |
他車のミニバンでヴォクシーより新車販売台数が多いのは、ライバル車であるホンダのフリードだけだ。
ヴォクシーがそれほど人気の高い理由は、性能の高さもさることながら、外装・内装ともに個性を際立たせ、反町隆史や瑛太をCMに起用するなどブランディングが功を奏したからだろう。
ヴォクシーのシートアレンジはミニバンのなかでも特に多彩だ。1列目を倒して2列目と合わせてソファーモードにすることもできる。
【3位】シエンタ
第3位もトヨタのミニバンであるシエンタだ。5ナンバーサイズの7人乗りである。ライバルのホンダ・フリードにも引けを取らない人気車だ。
燃費性能 | 27.2km/L |
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新車価格 | 169~232万円 |
シエンタにはハイブリッド車もあるが、その燃費性能はミニバンとして最高クラスである。新車価格が手ごろなのもファミリーや女性に支持される理由だろう。
また、ミニバンとしてはコンパクトなところもシエンタの人気の理由で、小回りがきくので初めてミニバンを運転する人も選びやすい。安全装備や快適装備も豊富で、使い勝手の良さが際立っている。
【2位】セレナ
第2位は、日産の8人乗り5ドアミニバンであるセレナだ。ミニバンの新車販売台数では2008年から6年連続で首位に立っていた車である。現在も売り上げは好調だ。
燃費性能 | 17.2km/L |
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新車価格 | 243~373万円 |
セレナの新車価格は243~373万円、燃費性能は/Lである。2016年のフルモデルチェンジでファミリー層へのアピールポイントとなる安全装備が充実した。
また、車内の快適性を上げる装備も充実しており、手を使わずドアの開閉が可能な「ハンズフリーオートスライドドア」や、「ベビーケアモード」や「3列ゆったりモード」など多彩なシートアレンジも魅力である。ライバル車にはトヨタのヴォクシーが挙げられる。
【1位】フリード
第1位は、ホンダの生産する6~7人乗りのコンパクトミニバン、フリードだ。コンパクトな設計で女性人気も高く、それでいて3列の乗車にも無理がなく、3列目シートを畳むと自転車も軽々収納できる。
燃費性能 | 17.6~27.2km/L |
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新車価格 | 188~268万円 |
ハイブリッド車のフリードハイブリッドやアウトドア仕様のフリード+も人気だ。
両側パワースライドドアや、スライドドア・イージークローザーという自動でドアを閉めるシステムも標準装備されており、ファミリー層にも支持されるミニバンである。ライバル車にはトヨタのシエンタが挙げられる。
ミニバンへの買い替え・乗り換えで10万以上得する方法
ミニバンへの買い替えや乗り換えや検討している方は今から紹介する方法を必ず知っておくべきだ。
なぜなら、これを実践するだけで10万円、人によっては50万円以上得する方もいるからだ。
まず、今乗っている車をミニバンへ買い替えしようと思っている方は「ディーラーに下取りを出す」という考えを捨てるようにしてほしい。
今所有している愛車の相場を知らないままディーラーに下取りに出すのは99%損をする。
ディーラーはそもそも下取りを専門に行っていない。下取りした車の独自の再販ルートもなく、一般的なオークション価格で安く買い叩かれてしまう。
車を売るならそれを専門に取り扱う買取業者に売らないと適正価格で買取はしてもらえない。
なお、高価買取を実現させるために車一括査定を利用すれば、時間を節約しながら短時間で買取額を大幅に上げることが可能だ。
これを見れば、ミニバンへの買い替えや乗り換えで損しないために、必ず車一括査定は利用すべきサービスだとわかってくれるはずだ。
まとめ
最近、軽自動車やコンパクトカーなどサイズの小さい使い勝手の良い車が好まれる傾向にあるが、ボディサイズの大きなミニバンもそんな風潮のなかで際立った人気を誇っている。
ミニバンの第一の特徴はその室内空間の広さだ。コンパクトな車が人気といっても、ミニバンの居住性に適うものではなく、多人数の家族や荷物を多く運ぶ必要がある層などへのアピールポイントが強い。
ただ、ミニバンには厳密な定義があるわけではなく、基本的には6人以上が乗車可能で、車高が高く、室内空間が広い1.5ボックス、もしくはツーボックスの車をミニバンと呼んでいる。
規格がないため、ミニバンにはさまざまなボディサイズのラインナップがある。アルファードやエルグランドなどの大型のLLクラスから、フリードやシエンタに代表されるような小回りのきくコンパクトなSSサイズまで、車両重量も排気量も車種によって大きな違いがある。
ボディサイズが大きいため、燃費やパワーの面でデメリットになるケースもあるが、ミニバンにはその大きさを生かした室内空間と定員の多さ、運転席からの視界の良さなどメリットは豊富だ。
5ナンバー登録の車種もあるため、自動車税も一般の乗用車と変わらないものもある。