自動車税については、年式が古くなると税率が変わるって知っているだろうか。現時点では
- 自動車税
- 自動車取得税(令和1年10月廃止⇒環境性能割)
- 自動車重量税
この3つそれぞれにエコカー減税とか自動車グリーン税制などの優遇措置が取られている。これらの減税は京都議定書に準じた措置で、いわゆる低公害車へのプレミアム性を表現した形になっているのだ。
つまり簡単に言うと、古い車に対しては増税措置が適用されているという事である。これによってマイカーの乗り潰しにはデメリット効果が生じ、メーカー有利に買い替え需要を煽る形としても影響を及ぼしている。
そこで新車登録をしてからは、一定の年数を過ぎると二酸化炭素などの排出率が高くなって、自然環境(特に大気への影響)への負荷が大きくなって、そういった車両へは自動車税や自動車重量税を重くする制度になっているのだ。
そこでユーザーの方々は、マイカーの維持費や買取額を高めるために、また安全運転を維持するためにも、適切な買取り時期を考えなければいけないであろう。
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新車登録から13年以上経過した古い車の税金が上がる
平成26年(2014年)に税制改正があり、それによって13年以上乗っている車の自動車税と重量税の負担が重くなった。
ポイントは環境への負荷が大きい大型車などには高い税金を、負荷が小さい軽自動車などには自動車税のグリーン化特例を設けて低い税率を設定している。
これは燃費効率が基準となっていて、最近のエコカーでは燃費30L/km以上のモノが増えている。反対に10年・20年古いモデルでは10~20kmレベルの車両が多く、大気への悪影響が明らかに違っているからだ。
また、エコカー減税対象車ではない車両は、登録年度から13年以上経過すると自動車重量税が高くなる。そして乗り潰しのために18年以上経過すると、もう一段高い課税がなされる事となっているのだ。
新規登録から13年以上経過した車の自動車税
自動車税の場合は、税額がそれぞれの車両の排気量によって分類されている。もちろん排気量が大きい車種程高い税率が設定されている訳だ。そこで新車登録から13年以上経過した時点で翌年4月に払う自動車税がアップするのだ。
ただしディーゼル車は10年経過となるのだ。例えば排気量が1リットル以下の場合は毎年29,500円ずつだが
- 13年経過後は33,900円と4400円アップ
- 1.4L前後のコンパクトカーでは34,500円から39,600円と5,000円アップ
- 3Lを超える大型セダンでは58,000円から66,700円へと8700円アップ
この増税は13年経過した車を持っている限り、ずっと継続して支払わなければならない。だから買い替え派のドライバーさんの中には、車の劣化に掛かる維持費の他に、税金面でのデメリットを回避したい方も多くいるのだ。
軽自動車の自動車税も上がる
平成26年(2014年)の税制改正で行われた自動車増税のテーマは二酸化炭素の排出規制がある。この点ではエコカーの優等生である軽自動車はエコカー減税を始めとした優遇措置が手厚くなされている。
とは言っても、今回の増税対策では軽自動車への増税もはっきりと盛り込まれているのである。具体的には、1リットル以下の排気量の車両は13年経過で29,500円から33,900円へと4,400円もの増税になっているのだ。
この様に長く乗れば、それだけ課税額がアップするシステムが中古車市場を落ち込ませてしまう可能性がある。それは新車の買い替え需要を高める狙いもある様だが、現代の軽自動車は程度が良いために丁寧に乗っていれば20年でも乗る事が可能なのだ。
それを13年の増税ではハンディが大きいと言えるかもしれない。
新規登録から13年以上または18年以上経過した車の重量税
平成26年(2014年)に実施された税制改正の中には自動車の重量税に関する改正もあった。自動車重量税は新車購入時と車検時に支払う前金で、計算方法は年毎の課税になる。つまり3年車検でも2年車検でも、その年数分の税金を支払っているのである。
そこで今回の割増内容は、13年以上経過の割増に加えて、さらに18年以上経過でも割増になっている。要するに2段階で税率を上げて、古い車両の規制を図るのが狙いだとされているのだ。
例えば車重1,000kg以下では13年目までが16,400円、それ以降18年目までは20,000円で、18年以上になると25,200が掛かる。
また1,000kg以上1500kg未満では13年目までが24,600円、それ以降18年目までは32,400円、18年以上は37、800円だ。ただし全てのエコカー減税対象車にはそれぞれの適応に応じた割引がなされる事となる。
軽自動車の重量税も上がる
平成26年度の自動車税改正では軽自動車の重量税も見直しされている。それで新しい税金額は以下のように変更された。軽自動車の場合は、まず新車購入から13年目までが6,600円となるのだ。
普通車両の自家用車が年間24,600円という事なので、やはり軽自動車は低税率をキープしているのである。そして13年を超えた時点で、1,600円割り増しの8,200円を支払わなければならない。
同じく普通乗用車では32,400円だから、それに比べると割増率は緩やかだとは言えるだろう。もちろん古い車両の重量税が高くなるという理論はおかしいのだが、これも日本のメイン企業の販売促進のためには仕方のない行政措置という事になる。
とにかく長期間の乗り潰しには大きなデメリットであろう。
重量税2年間分は、自家用の場合8,800円(新車新規届出から18年経過した車)、8,200円(新車新規届出から13年経過した車)又は6,600円(13年経過していない車)となります。事業用の場合5,600円(新車新規から18年経過した車)、5,400円(新車新規から13年経過した車)又は5,200円(13年経過していない車)となります。
18年以上の経過でさらに重量税は割増しになる
軽自動車の場合でも、18年以上の車両には更に高い重量税を適応している。具体的には18年以上が過ぎた軽自動車に、12,600円の重量税が設定されているのだ。この割増はかなり大幅であると言えるであろう。
新車購入時が6,800円で、18年以上乗っていると重量税が8,800円と4000円アップで1.3倍近く跳ね上がる計算だ。この点については、軽自動車のオーナーさんには辛い税措置だと言えるだろう。
昔であれば軽自動車自体の寿命もそれ程長くは無く、20年持つ車種は少なかったからだ。しかし最近はボディ剛性も高く、エンジンや駆動系の耐性も各段に進化しているのである。
つまり丁寧に乗れば20年以上の乗り潰しが十分に可能になっている為、長期利用者にはキツイ事であろう。
エコカー減税対象車は13年以上乗っていても増税されない
地球温暖化の問題を考慮して世界的に排ガス規制が強化される中で、低燃費車や二酸化炭素の排出率が低い仕様の車種に対して、日本の行政でもエコカー減税による優遇措置を設けて、二酸化炭素の排出量を減らすべく政策が採られている。
これは自動車重量税と自動車取得税と自動車税・軽自動車税にそれぞれ設けられていて、
- 電気自動車
- 燃料電池車
- 天然ガス自動車
- クリーンディーゼル車
などの低燃費車が対象になっている。そこで重量税のエコカー減税だが、それぞれ重量毎に割引率を定めていて、軽自動車では6,600円を5,000円に、1トン未満では16,400円を10,000円にと大幅な減税措置を行っている。
2年車検で毎回この差額が出るのは大きいだろう。また重量税には13年以上又は18年以上経過した車両の税率をアップさせる設定になっているが、エコカー減税車は13年以上乗っていても増税にならない事になっているのだ。
これを本則税率といって、新車購入時からずっと定額税率になるのだ。つまり毎回車検時に支払う金額に差が開いていく税法になる。
近年の新車モデルはほぼエコカー減税の対象車となっているために、新車への買い替えをする方には大きなメリットになる事は確かであろう。
1年あたりに起こる自動車の増額税の具体例
マイカーを長期に乗る事で確実に増税になる。その内訳は自動車税と重量税で、基本的には新車登録より13年が過ぎた時点で重課される法律となっているのだ。
近年では平成26年(2014年度)に自動車税の見直しが行われた。それを基準に13年落ちのマイカーに掛かる年間の税金額の変化を考えてみると、まず自動車税に関しては13年超で一律15%の重課、重量税でも20%近い増税となるのだ。
この点をトヨタの人気車・ヴォクシーを例にチェックしてみよう。
自動車税の上がり幅
トヨタの人気ブランド・ヴォクシーはミニバンの代名詞とされていて、そのユーザー数が非常に多い事でも有名だ。そんなヴォクシーの維持費用を考える場合に、毎年の自動車税を気にするのではないだろうか?
ちなみに自動車税は排気量の大きさで細かく分類されている。このヴォクシーは排気量が1,998ccだから、年間の自動車税が39,500円になる。
そして自動車税の割り増しが13年満了後に発生するから、今回の税改正の数字をあてはめると、1年間で45,400円になり、それ以前の自動車税よりも5,900円が高くなる計算である。
トヨタのヴォクシークラスのミニバンであれば、中古車としても人気が高くて、13年以上の車両を乗車するケースは決して少なくありません。それなのに税率まで上がるのは、ユーザーにとっても大きな負担増でしょう。
重量税の上がり幅
また自動車重量税も同様に割増増税がなされる。重量税の場合はまず新車登録から13年が満了された以降に一回目の割り増しが行われ、さらに18年満了後にもう一段の割り増しがある。
そこでトヨタのミニバン・ヴォクシーだが、このモデルは車体中が非常に重たい事でも有名で、実際の車両総重量は1,920kgになるのだ。このレベルの車両に掛かる重量税は32,800円(2年分)である。
重量税は車検時に合せて納税するために、1年分は支払代金の半額である。そこで13年以上の重量税は45,600円と、一気に12,800円の増税になる。
つまり1年あたり6,400円値上がりする計算だ。そして、そのまま18年間を乗り継げば、それ以降の重量税が50,400円となり、さらに5,200円の増税で、こちらも1年あたりにすると2,600円アップになるのである。
目的は「グリーン化特例」
この様に車両の年式が古くなればなるほど税金を挙げるのが、現時点での税法だ。その目的としては、年式の古い車ほど二酸化炭素を排出する量が大きいとする判断があるのだ。実際に新モデルになればなるほど燃費は向上している。
また古い車は下りるが燃料に混ざるなどして不完全燃焼率が上がり、更に燃費が下がるのも事実だ。そういった事実を踏まえれば環境(主に大気)への悪影響が強まると考える事ができる。
地球環境を保護する観点から、排出ガス及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車に対して自動車税を軽減する一方、新車登録から一定年数を経過した環境負荷の大きい自動車は税率を重くする「自動車税のグリーン化」が実施されています。
日本は京都議定書の推進国であるため、積極的にCO2問題を取り組む姿勢を見せる必要があり、自動車税の13年目の割り増し措置は正当化されているのである。
つまりエコカー減税の対極に古い車両への増税を置く事で、明確な姿勢を示しているというスタンスを取っている。自動車税にはグリーン化税制があって、環境への悪影響の少ない低燃費車を優遇するのだ。
反対に13年以上の古い年式の車には増税を課すのは不適当との声もある。本音としては自動車業界への優遇措置とも思えるが、それにしても日本車自体はレベルが高く、韓国車や中国社の様に故障などで悩まされる事が少ないのだ。
その恩恵も考慮するならば、13年目あたりで気持ちよく買い替えるものお得なタイミングと言えるかもしれない。
まとめ
自動車税については新車に手厚い優遇措置を、そして古くなった車は廃車へ移行させる様な重課措置を取っているのが国内行政だ。
それは長引く不況からくる自動車産業の低迷を回避させるための小さなサポートと言えるかもしれない。もちろん国内自動車メーカーは海外進出に成功していて、内需だけに頼ってはいないのだ。つまりユーザーに余計な負担を負わせている可能性もあるのである。
だが、実際のマイカー所有状況を見ると、増税タイミングの13年を待たずに買い替えが行われていて、増税で困っている方の割合はかなり少ないと言えるだろう。
そこでユーザーの皆さんは、行政が提示するエコカー減税を有効利用して、お得な買い替え時期を見極めるのは得策だ。それで3・5年落ちの高額査定で買い替えのメリットが大きいとされているが、これは金銭的な負担が生じるのだ。
国産車は長持ちするのが売りで、20年ぐらいは問題なく乗れるが、それでも10年を過ぎればメンテナンス費もかさみ始めるものだ。乗り潰しなら、このくらいのペースがちょうど良いかも知れないだろう。