近々車の売却予定がある方は何よりもまず、新型コロナウィルスによる中古車買取の影響が気になるはずだ。
一変した生活状況や不景気により買取事情もまたコロナ禍以前とは違っていると想像するにかたくない。事実、買取相場は目に見えて下落している。
今回は新型コロナによる中古車買取・査定の影響について解説したい。
新型コロナウィルスは中古車買取にどれほど影響を与えているのか
新型コロナウィルスによって自動車業界もまた経済的な影響を被った。新車販売はもとより、中古車市場も需要が落ち込み、買取相場も不安定な状況に陥った。
2020年以降の買取相場は2019年度と比べると、コロナショックによって顕著に下落している。ただし、月単位で相場の動向を追っていくと、値の上昇下降の激しかったことが見てとれる。
以下は2020年3月から10月までの中古車買取相場だ。値の推移を把握しやすくするため、車種ごとに3年落ちの買取相場を単純化して記載している。
車種名 |
2020年
3月 |
2020年
4月 |
2020年
5月 |
2020年
6月 |
2020年
7月 |
2020年
8月 |
2020年
9月 |
2020年
10月 |
セレナ(日産) |
260万円 |
260万円 |
220万円 |
220万円 |
220万円 |
220万円 |
250万円 |
260万円 |
プリウス(トヨタ) |
180万円 |
170万円 |
160万円 |
160万円 |
155万円 |
155万円 |
180万円 |
180万円 |
フィット(ホンダ) |
120万円 |
118万円 |
110万円 |
150万円 |
110万円 |
120万円 |
130万円 |
125万円 |
スペーシア(スズキ) |
120万円 |
115万円 |
105万円 |
110万円 |
110万円 |
109万円 |
112万円 |
120万円 |
ここで挙げたどの車種も2020年5月をさかい下落し、数か月の低調な横ばいの後、9月頃から上向いて3月4月の値まで回復している。
このような傾向は人気車・不人気車、ボディタイプ、年式などに関係ないものと見ていい。
コロナ前よりも不安定な動きをしているため、少しでも高く売るためには「売却のタイミング」が重要になってきそうだ。
現在の中古車買取相場の状況
では2021年現在の買取相場はどうなっているのか。グーネット買取を参照し、ノートの買取参考価格を見てみたい。
2020年の落ち込みから少しずつ上向きになり、現在では比較的落ち着いた動きとなっている。今後暴落や大幅な上昇の可能性など見込みを立てるのは難しいが、コロナが騒がれだした頃と比べるとここ数か月、大きな変動は見られない。
いずれにせよ、毎月の相場状況を細かくチェックしながら売り時を見定めることが大切だ。今週から急に高騰しだしたというような状況になるかもしれないし、その反対もあり得る。
ただし、コロナショックという要因とは関係なく、中古車というのは日々、価値が落ちていくものだという事実は常に意識しておいた方がいいだろう。
車は経年が進むほど買取額が下がっていくので、早く売ればそれだけ高値がつきやすいという面がある。そういった事情も加味しつつ、売却計画を立てるようにしよう。
中古車買取相場が下落したのはなぜ?
次にコロナショックが具体的にどのように働いて中古車買取相場に影響を与えているのか見てみよう。
消費の冷え込みと中古車需要
コロナ禍によって日本経済が打撃を受け、個人消費が冷え込んだ。その結果、国内新車販売は2019年比11.5%減で459万8615台だった。
同じく中古車市場も不活発となり、需要減のために中古車販売価格が低下。それに伴って買取相場も下落した。一般的に、中古車を購入する際には今乗っている車を売却することが前提となるだろう。
買取相場の悪化を知ったドライバーが、今売れば損になると判断し中古車購入予定を先延ばし、消費が鈍って買取相場の落ち込みを一層促したという事情もあるかもしれない。
ただし、先に見た通り買取相場は大幅に下落したのち回復へと向かっている。その背景にはテレワークや出勤時の交通手段の見直しにより、中古車への需要が増加したことがある。
輸出規制
日本からの輸出規制も打撃となっている。従来、買い取った中古車は国内だけに販売されるものではなく、世界各国へと流通されている。日本車は海外での人気が高い。
例えば走行距離が10万キロ以上の過走行車であっても、海外でなら十分な値で買い手が見つかるケースなども少なくない。ところが現在、輸出規制によって中古車販売業者の販路が縮小してしまい、自然、買取が消極的になってしまった。
当然の話だが、売れる見込みがあるからこそ、高く買い取ることもできる。国内外ともに売れにくい状況が買取相場を下落させている。
コロナ禍で上手に車を売却する方法
車を売ろうと予定していたのに新型コロナウィルスのせいで「今売るのはどうか…」と悩んでいる方も多いはずだ。
しかしコロナに関係なく、中古車というのは日々、価値が落ちていくものだ。車は新しいほど値が高くつくので、そういう事情も含めて売却計画を考えるのがいいだろう。
すぐに売る必要もないという方ならしばらく様子を見ておくというのが無難だが、「年内には売却したい」など近々車を手放す予定の場合、高く売るための工夫を心がけよう。
買取相場の動向を細かくチェック
グーネット買取によるシエンタの買取相場を参照すれば、2020年8月から相場が大幅に上昇しているのが分かる。
7月中に売却した人と9月あたりから売却した人とでは30万円ほどの開きがあり、同じコロナ禍といっても買取結果がまるで違っている。このように毎月の相場を追いかけておくことは重要だ。
中古車買取相場は全般的に復調しており、2020年の夏ごろから急落前の値に戻って安定した動向になりつつある。今後、相場の推移が激しい変動を見せたときには安定した動きになるまで控えておくのがいいだろう。
複数の中古車買取店での査定は必須
買取交渉の際、店員から「コロナの影響で相場が下がっています。だから現在、これくらいの買取額しか出せません」というような言葉が出てくるかもしれない。事実、買取業者はコロナショックの打撃を受けて、買取相場も下落した。
しかし先に説明した通り、テレワークや出勤時の交通手段の見直しにより、中古車への需要が増加し、買取相場も上向きになってきた。こういった現状も踏まえて、提示された査定額が適正なのかどうかを冷静に見極めたいところだ。
ただし、中古車業界が回復しつつあるというのは業界一般での話であり、依然経営が悪化した厳しい状況の店というのも少なくないはずだ。
そのため様々な店で査定を行い、最高額をつけてくれる買取業者を探し出すことは必ずやっておかなければならない。
車一括査定サービスは、たった一度きりの申し込みで、複数の買取店に査定依頼ができるネットサービスだ。
最大のメリットはこちらが何もせずとも査定額が吊り上げてくれるという点だ。
例えば、4社が競合した場合、各買取店は他の業者以上の買取額を提示しないと買取成立にはならない。よって業者間が自然に競合状態になるため、特に何もしなくても最低額がどんどん高くなるのだ。
- 確実に高価買取を実現させたい方
- 愛車のリアルな査定相場を知りたい方
- 時間と労力を費やしたくない方
- 交渉が面倒な方&苦手な方
このような方に欠かせないおすすめのサービスだ。
編集部おすすめ車一括査定『カーセンサー』
当サイト編集部が車一括査定サービスで最もおすすめしているのがリクルート社運営の「カーセンサー」。
なぜなら、ビッグモーターやアップル、カーセブンなどの大手買取店と提携し、買取業者数が1000社を超えているのはカーセンサーだけ。
同時査定依頼も30社と業界最多なので、最も査定額が高い業者を選ぶ幅が圧倒的に広がるのだ。
編集部所有の車を実際に査定したが、ディーラー下取りよりもなんと96万円も高い査定額が付いている。
他社の車一括査定もあるが、高価買取を目指すならカーセンサー以上のサービスは存在しない。編集部が太鼓判を押す一括査定サービスだ。
【2023年最新】車一括査定おすすめランキング《人気5社比較》
|
カーセンサー |
ユーカーパック |
ナビクル |
楽天Car車買取 |
ズバット |
運営会社 |
リクルート |
UcarPAC |
エイチーム |
楽天 |
ウェブクルー |
提携業者数 |
1,000社 |
5,000社 |
55社 |
2,000社 |
220社 |
同時査定依頼数 |
30社 |
? |
10社 |
? |
10社 |
業者選択 |
〇 |
× |
× |
× |
〇 |
入力の時間 |
約1分 |
約1分 |
約1分 |
約3分 |
約1分 |
利用料 |
無料 |
無料 |
無料 |
成約時
22,000円 |
無料 |
電話の多さ |
多い(メール可) |
1社のみ |
少ない(JADRI加盟) |
1社のみ |
多い |
上記の特徴と比較表を見ればある程度わかるが、これだけだとどのサービスを利用すべきか迷うはずだ。
そこで実際に当サイト編集部が車一括査定サービスを利用してみた。その結果も判断材料に加えたうえで、5つの一括査定サイトをランキング形式で紹介する。
1位:カーセンサー(※編集部一押し)
- 特徴1.同時査定依頼数30社は業界No.1
- 特徴2.競合会社が多いため高額査定率も圧倒的に高い
- 特徴3.電話営業は多いがメール&電話時間指定可能
前述したが、高価買取を狙うなら間違いなくカーセンサーがおすすめだ。提携業者は1,000社を超え、大手中古車買取業者はほぼ網羅している。また、同時に査定依頼できるのが30社で業界最多。
当然ながら競合する会社が多い分、高額査定が出やすい。人気や知名度だけでなく、当サイト編集部が実際に使用して成果も出ている。
現段階で車一括査定の中で最高のサービスだと自信をもっておすすめできる。迷ったらカーセンサーで間違いないだろう。
2位:ユーカーパック
- 特徴1.掲載買取業者は2,000社は圧倒的
- 特徴2.高額買取にも期待
- 特徴3.電話営業一切なし
- 特徴4.申し込みと同時に買取相場がわかる
オークション形式の車一括査定サイト「ユーカーパック」。掲載買取業者は1位のカーセンサーと比較すると約2倍の2,000社、当然ながら高額査定に期待できる。
大手買取店との提携はカーセンサーに劣るが、地域密着型の買取店との提携によって高額買取実績を増やしている。
本来、一括査定サービスは複数業者と売主本人が交渉するのが基本だ。しかし、ユーカーパックは売主の代わりにユーカーパックの担当者が交渉を全て代行してくれる。
編集部でも試したが、他のサービスとは比べものにならないぐらい手軽だった。交渉が苦手&面倒な方に最も適したサービスだ。
3位:ナビクル
- 特徴1.年間利用者数No.1
- 特徴2.わずか45秒で買取相場がわかる
- 特徴3.JADRIの審査を通過した優良業者のみ提携
中古車業界の流通を健全化を目的とした団代”JADRI”の審査に合格した業者しか提携しない「ナビクル(旧:かんたん車査定ガイド)」。
中古車業者を選定している分、業者数がそこまで多くないため、電話営業が少ないという特徴もある。年間利用者数が最も多く、その分高額買取実績も多数出ている信頼度No.1の一括査定サービスだ。
4位:楽天Car車買取(旧:楽天Carオークション)
- 特徴1.電話対応も査定も楽天1社のみ
- 特徴2.成約で楽天ポイントを獲得
楽天Car車買取(旧:楽天Carオークション)はオークション形式で、成約で楽天1,000ポイントがもらえる車査定サービス。
楽天Car車買取なら査定までの全ての工程を楽天の担当者が行うため、しつこい勧誘電話も一切なし。査定回数も1回のみ。
一括査定特有の営業電話が嫌な方、交渉が苦手な方でも勝手に査定額が吊り上がるのでおすすめだ。
5位:車査定比較(ズバット車買取)
- 特徴1.10年の実績と東証一部上場企業の安心感
- 特徴2.申込みと同時に買取相場がわかる
- 特徴3.査定業者を選定できる
車査定比較(ズバット車買取)は車買取業者として実績が長く、東証一部上場企業の運営という安心感があるサービスだ。
比べられる業者も多く、大手中古車買取業者との提携は7社と十分なスペックをもっている。また、運営実績が長いため、実績のある買取店との提携から高価買取にも期待できる。
申込みのフォームが利用者が迷わない簡易な仕組みになっていたり、申込みと同時に買取相場がわかるのも人気の理由だ。
【初心者向け】一括査定のデメリットをカバーした”ユーカーパック”
以上、編集部がおすすめする車一括査定を5つ紹介した。だが、肝心な一括査定のデメリットを解説していない。
一括査定サービスは中古車買取店同士が競合させるのが目的なので、必然的に買取店からの電話営業が多くなる。我先にと各社営業するために電話をかけてくるのは商売上仕方のないことである。
だが、利用者からしてもこの大量電話を懸念して利用を迷っている方も多い。しかし、高価買取を実現するなら一括査定サイト以上の方法は存在しない。
大量の電話を覚悟で、一括査定を利用しなくてはいけないが、一括査定サイトでもデメリットをほぼ解消したものが存在する。
それが「ユーカーパック」だ。
前述したが、ユーカーパックは担当者1名とのやりとりで査定から買取まで全てのやりとりが済むサービスだ。大量の営業電話は一切ない。
- 公式サイトから査定申込(概算の買取相場も表示)
- 担当者があなたの愛車を実地査定(出張査定可)
- 愛車を非公開オークションに出品し、2000社が競合
- 最高額を付けた業者を選んで車を売却する
あなたは何もしなくても、各買取業者の査定額をスマホから確認でき、競合する中古車買取店の相見積りをすべて同時に見ることが可能だ。
当サイト編集部でも実際に利用してみて、今までの一括査定サービスとは比較にならないほど手軽なサービスだと感じた。
ユーカーパックは、従来の一括査定サービスのデメリットである「交渉の手間」「一括査定後の大量の営業電話」を克服した上で高価買取が可能。よって初心者でも安心して利用できる非常に優れたサービスなのだ。
まとめ
今回は新型コロナによる中古車買取・査定の影響について解説した。新型コロナウィルスによって自動車業界が大ダメージを受け、中古車買取の相場も下落した。
しかし現在、回復の基調にあるため、比較的売るタイミングを計りやすい状況にはなっている。急ぎの売却でないならしばらく様子を見た方が無難だが、すぐに売却予定の方は相場の動向をこまめにチェックしておこう。
何よりも大切なことは、できる限り多くの買取店で査定をすることだ。こういう状況でも、高値で買い取ってくれる店もある。積極的に買い取ってくれる店探しが、高く売るために何よりも重要になってくる。