「法人名義の車査定はもちろん可能」法人名義と個人名義の売却の違い

法人名義の車も一般車と同様に車査定後に”売却可能”

個人名義の車であればその名義人が車を売りたいと思った時に必要書類をそろえてディーラーや中古車販売店、車買取業者に依頼すれば、問題なく買取してもらえるものだ。

だが法人名義で購入・使用している車は売却できるのだろうかと思う人もいるのではないだろうか。結論から言えば、法人名義の車であろうと同じように車査定をしてもらい、その額に納得すれば売却可能となる。

あくまで個人が売るか、法人が売るかの違いだけであり、仮に同じ車種やグレードの車を法人名義にして使用し、売却する場合は走行距離などの条件も同じなら買取額にも大きな差はないのだ。

法人名義の車を買い替える際は注意が必要

法人名義の車を売却する場合には基本的に一般車と変わりはない。だが厳密にいえば法人名義の車を買い替える場合には一般車とは買取額について差が出てしまうことがあることだけは頭に入れておくべきだ。

法人によって車の利用頻度なども違うため一概には言えないが、法人名義の車と一般車は以下のような違いがある。

• 走行距離が多くなる傾向がある
• バンなどの商用車が多く、ボディーカラーも白が多い
• ボディーに社名が乗っていることもある

こういった法人名義の車は一般車とは違うデメリットとも思える部分があり、買取業者によっては査定額がかなり低くなることもあるのだ。

だが海外ではこういった条件がマイナスにならないケースもあるため、海外への販売ルートがある買取業者だと高く買取されることも十分に考えられるのだ。

リース契約をしている社用車・商用車は勝手に売却不可

会社で使用している車は純粋に会社で購入して使用するケースのほかに、購入費用を抑えるためにリース契約をして使用している会社にあるはずだ。

何台も車を所有しなければいけない会社だと、新車購入費用だけで何千万円になることがあるため、リース契約ならその費用を抑えることができるのだ。

法人名義の車は個人名義の車のように売却はできるのだが、リース契約をしている車となれば話は別である。リース契約とは、形式上はリース会社が車を購入しそれを会社がリース料を支払って借りて利用しているということになるのだ。

そのため車の名義はリース会社になっているため、リース契約をしている社用車・商用車は勝手に売却できないのである。リース契約をしている車を売却するには以下の方法がある。

• 契約中の車を買取する
• リース契約期間終了を待つ

法人名義の車にかかる売却益の税金について

法人名義の車は帳簿上は購入した額から法定耐用年数により価値が下げていくことになる。例えば200万円の車を購入し法定耐用年数が5年ならば以下のように毎年40万円ずつ価値が下がっていくのだ。

1年経過	160万円
2年経過	120万円
3年経過	80万円
4年経過	40万円
5年経過、それ以降	1円

このように法定耐用年数を超えた車の価値は1円となるのだ。だが実際は200万円の車に6年乗ったくらいではその車の価値が1円になってしまうことはまずない。実際に車査定をすれば数十万円で買取されることもあるはずだ。

帳簿上では1円の価値しかない車を数十万円で買取してもらうと、その利益が生まれたことになりそれが売却益となるのだ。そしてその売却益には消費税がかかってくるのである。

ここが違う！法人名義と個人名義の車売却について

法人名義の車を売却する際には、基本的な流れは個人名義の車を売却する場合と以下のようにほとんど変わりはない。

• 査定してもらう業者を選ぶ
• 複数の買取業者に査定してもらう
• 価格交渉をする
• 買取額に納得したら売買契約を交わす
• 業者に車を引き渡す
• 買取額を受け取る

リース契約をしている場合やローンの残債が残っている車であれば、別途リース会社やローン会社と相談をして名義を会社の名義に変えてもらう必要があるが、それ以外は特に個人名義の車売却と同じだ。

ただ厳密にいえば法人名義の車を買取してもらう場合、いくつか異なる点があるため確認が必要である。特に個人事業主から法人へ切り替えた人は、手続きの方法や申告について変わる部分もあるので知っておくべきだ。

《注意》必要書類と税金に違いがある

法人名義の車を売却する場合、個人名義の車を売る場合とは準備する書類が若干異なるので注意してもらいたい。

なぜなら個人名義の車であれば、名義人である本人が売却できるのだが、法人名義の車は代表の所有物ではなく形式上は会社の所有物になるからだ。

そして申告の際の税金にも違いがあるのだ。法人の名義の車を売った場合には法人税、個人の場合は所得税という形で税金を支払うことになる。

だが個人名義の車を売った場合には、特別控除を含めると購入価格よりも売却額のほうが50万円以上高くなった場合のみ所得税が発生するのだ。そのため現実的にはほとんどのケースで個人名義の車を売っても税金はかからないのである。

法人名義の車売却する際に必要な書類一覧

法人名義の車を売却する際には、個人名義の車を売却する時と同じように以下のような書類が必要だ。

• 車検証
• 自動車納税証明書
• 自賠責保険証明書
• リサイクル券

またさらに法人では個人とは違って以下のような書類も必要となる。

【必要書類1】会社の実印

車を売却する際には契約書などに捺印する実印が必要である。これは個人名義の車を売却する際も同じことだ。

法人名義の車を売却する場合にも実印が必要なのだが、ここで注意したいのは、法人名義の車を売却する際に必要となる実印は代表者の実印ではなく、あくまで会社の実印である。

会社の実印は職種によってはあまり使わないというケースもあるだろう。だがそういった職種の会社で実印はないと思う人もいるかと思うが会社を設立する際に必ず必要になる印鑑のため、代表者が間違いなく持っているはずである。

また法人名義の車には軽自動車を使用しているケースも少なくないだろう。普通自動車を売却するには会社の実印が必要なのだが、軽自動車を売却する場合には実印はなくてもかまわない。

【必要書類2】法人の印鑑証明書

法人名義の車を売却する場合には会社の実印が必要になるが、その実印が本物であるかどうかを証明する印鑑証明書も必要となるのだ。

個人名義の車を売却する場合にも印鑑証明書は必要だが、こちらは印鑑登録証を持って役所に行けば本人以外の人でも簡単に取得できる。

だが法人の印鑑証明書を取得するには、個人とはちょっと違ってくる。手続きの方法としては主に以下の方法がある。

• 法務局の窓口で申請
• 郵送で申請
• オンライン申請

もっとも簡単なのはオンライン申請だが電子証明書がないと申請できない。そのため近くに法務局があるなら、印鑑登録証を持ってそちらの窓口で申請するのが賢明だ。

ちなみに軽自動車であれば実印が不要のため、印鑑登録証明書も必要ない。

【必要書類3】登記事項証明書(社名や住所が変更されている場合)

法人名義の車を売却する場合には基本的に会社の実印と印鑑証明書があれば、あとは個人名義の車を売却する場合と用意すべき書類は同じである。

だが売却予定の車を購入した時点から会社名や住所が変わったという場合には、登記事項証明書の提出も求められるのだ。

分かりやすく言えば個人名義の車を売却する時に、購入時に車検証に記載された住所や名字が現住所と変わっていれば住民票や戸籍謄本が必要なのと同じである。それが変わったことを証明するのが登記事項証明書である。

登記事項証明書は会社を登記した法務局窓口にて申請すれば発行してもらえる。また登記事項証明書は証明する内容によって4つの種類があるが、すべての事項が記載されている全部事項証明書を発行すれば問題ない。

法人名義の車を高く売るなら『車一括査定』がおすすめ

法人名義の車は個人名義の車同様買取は可能だが、車自体の特徴があることが多く売却する業者によっては安く買い叩かれてしまう恐れがあるのだ。法人名義の車が高く売れれば税金がかかってくるが、それでも高く売れたほうがいいのは間違いない。

法人名義の車は社名が入っていたり、走行距離が多かったりして買取額が大幅にマイナスされがちである。だが海外では社名が入っていようと走行距離が多かろうと、関係なく高値で売れるのだ。

そのため海外への販売ルートが確立している業者だと高く売れる可能性がある。そして複数の業者を競合させればより高い価格で売れるのだ。

そのためには一度に複数の買取業者に査定依頼できる車一括査定がおすすめだ。車一括査定なら法人名義の車でも驚くべき高額で買取してくれる業者が見つかるはずである。

まとめ

このように法人名義の車であっても、個人名義の車を売却する際とそれほど変わらずに車を売ることができるのだ。必要書類についてはそれほど気にすることはないが、税金についてはしっかりと確認しておく必要があるだろう。

また法人名義の車は安く買い叩かれてしまう要素が多いのも特徴である。そのため個人名義の車よりも買取業者選びが重要になってくるのだ。ただ流れとしては個人名義の車を売る時と同じなので、車一括査定を利用するといいだろう。