車査定では本体だけではなくパーツの状態によりプラス査定となる場合もあり、シートの状態が結果を左右することもある。
本革シートの車は最大10万円のプラス査定となる可能性があり、査定前に無理して張り替える必要はない。より高い査定額を期待するのであれば、事前にメンテナンスをしておくことも重要だ。
同じ革シートであっても状態によって結果が大きく異なる場合もあるため、車は買取に出すまでは丁寧に管理する必要がある。
本革&レザーシートの車は最大10万円のプラス査定
最大で10万円のプラス査定が期待できるのは、本革シートとレザーシートの2つである。理由は高級感を演出できるからというシンプルなもので、車が好きな人や業者であれば外装のみならず内装にも注目するかもしれない。
革シートは高級車に多いというイメージがあるかもしれないが、最近では上級グレードであればミドルサイズの車種にも見られる。車査定において本革シートは、以下の2つに分かれてチェックされる。
またレザーシートには車のクラスや年式ごとに査定基準が存在する。車査定の基準は、日本自動車査定協会によって設定されている。
業者はその基準に従い車全体を細かくチェックし、プラス査定となれば得点が増える仕組みだ。
【加点&減点表】本革シートを装備車の査定評価基準
クラス\年もの |
当・1年 |
2・3年 |
4・5年 |
6年〜 |
特・Ⅰ |
110点(11万円) |
70点(7万円) |
40点(4万円) |
30点(3万円) |
Ⅱ・Ⅲ |
90点(9万円) |
50点(5万円) |
30点(3万円) |
20点(2万円) |
Ⅳ・軽 |
40点(4万円) |
30点(3万円) |
20点(2万円) |
10点(1万円) |
プラス査定は”純正の本革シート”で社外品シートは店舗で異なる
査定を受けてプラス査定となる可能性があるのは、あくまでも純正の本革シートである。シートが純正か社外品によって、結果が大きく異なる場合もある。
特に年式3年落ちの高級車であれば、業者の買取も積極的になるかもしれない。社外品シートの場合は店舗によって取扱店が異なるため、一概にどこまで評価されるか断言することが難しい。
ただ他のパーツと同じように状態や品質をチェックされるため、プラス査定を狙うのであれば綺麗な状態を保つことだ。
ケースバイケースではあるが、奇抜なデザインのものはなるべく避けた方が良いかもしれない。
業者の査定スタッフの人間であり、心理的に好ましいと思えないシートに対していは厳しい判断をすることも考えられる。
シートの汚れ・破れ・へたりはマイナス査定
車査定においてマイナスの原因となるのは、以下のような状態である。
車査定においてマイナスの原因
- へたり
- シミなどの汚れ
- 破れ
- ペットの排泄物の痕
- 飲食物をこぼした後
またタバコを吸う人は、以下のような原因でマイナス査定となる場合もある。
世の中にはタバコが嫌いな人もおり、嫌な臭いのする車は商品として人気がなくなってしまう。
汚れを落として綺麗に見せてもタバコのしつこい臭いがシートに染みついている場合、査定前に消臭をしておく必要があるだろう。
ちなみにシートのへたりは10点の減点となり、1点が約1,000点で計算されている。へたりがあるだけで1万円も減額されてしまうため、日ごろから丁寧に使い扱い破れなどにも注意すると良い。
【加点&減点表】標準シートの査定評価基準
本革シートをプラス査定にするなら『3つのメンテナンス』が重要
車査定でカギを握る本革シートを良い状態にするためには、3つのメンテナンスを実行する必要がある。いずれも基本的な内容ではあるが、日ごろのメンテナンスが業者の査定スタッフに良い印象を与えられることもあるのだ。
本革シートをプラス査定にする『3つのメンテナンス』
1.専用のクリーナーを使う
たとえば家庭にあるソファなどの家具を掃除する場合、本革用のクリーナーや保護クリームが使用されることもある。しかし車のシートの場合、以下のような理由から合わない。
- 車用の革シートはウレタン樹脂によってコーティングされているためあまり効き目がない
- クリーナーや保護クリームが原因で傷んでしまうこともある
ウレタン樹脂によるコーティングは耐久性を高めるためだが、家具と同じように扱わないことだ。シートにも使えるハンディタイプのクリーナーが良く、以下のようなメリットがある。
ハンディタイプのクリーナーのメリット
- シートに使っても問題ない
- 小さくて持ち運びができるため車内でも使いやすい
- 隙間や縫い目など手が届きにくい部分を狙える
使い際は強く押し付けないようにして、丁寧にメンテナンスすることだ。
2.こまめに掃除機をかける
小さなゴミやほこりなどがいつの間にか溜まってしまい、メンテナンスを怠ると大きく目立つ場合もある。また車内で食事をすることがある場合、自分では注意していても細かな食べかすが落ちてしまい汚れの原因となり得る。
革シートを見たときに目立つような汚れがなかったとしても、こまめに掃除機を使い綺麗にすると臭いの発生を防ぐこともできる。
掃除機の他に以下のものを揃えておけば、メンテナンスの質が上がるかもしれない。
ハンディタイプの掃除機があるように、ほうきやちりとりにも小さくて使いやすいハンディタイプのものがある。ホームセンターやインターネット通販などを利用すれば、まとめて購入できるだろう。
3.タオルで丁寧に拭く
専用のクリーナーやほうきとちりとりを使いゴミを綺麗にした後、タオルを使いシートを丁寧に拭くことも重要だ。その際は以下の手順に従いメンテナンスすると良い。
- シート全体に掃除機をかける
- ほうきとちりとりを使い細かなゴミや汚れを取り除く
- タオルを水に濡らしてしっかりと絞り水拭きする
- 少しずつ力を加える
- 専用クリーナーを使用して仕上げる
いきなりタオルを使うとゴミが原因で革シートのコーティングが落ちてしまう場合もあるため、下準備を忘れてはいけない。
乱暴にゴシゴシとしないこともポイントだが、ウレタン樹脂によるコーティングは多少の水拭きには耐えられる。
もし汚れが落ちない場合、2パーセントほどに薄めた中性洗剤を使うと良い。
本革シートがボロボロでも査定前に張り替える必要ナシ
車査定では状態の悪さがマイナスとなることが基本であるが、本革シートはボロボロだったとしてもそのままで大丈夫だ。
最大10万円のプラス査定となるものの、張り替えるためにそれ以上の費用がかかれば損をしてしまう。シートを張り替えるためには、15万円から30万円ほどかかると言われている。
プラス査定で得られる金額よりも張り替え費用の方が高くなってしまえば、その分だけ自分の手元に残る金額がマイナスとなってしまうため要注意だ。
張り替え費用以上にプラス査定とならないのであれば、わざわざ15万円から30万円を出して新しくする必要はないだろう。革シートのメンテナンスは重要だが下手に張り替えなどはせず、そのままにした方が賢明だ。
本革シート装備車を高価買取するなら”車一括査定”がおすすめ
車一括査定とはインターネット上で利用できるサービスであり、特徴をまとめると以下の通りである。
- 基本的に無料で利用できる
- パソコンやスマートフォンから申し込みができるため業者の窓口までわざわざ行く必要がない
- 査定額の相場などをチェックできる場合もある
- 複数の業者に対して同時に査定の申し込みができる
- 業者による競合が起こる場合もある
何かしらの用事で忙しい人には、パソコンやスマートフォンから気軽に利用できる車一括査定が向いている。
大手サービスには多数の業者が参加しており、すべて優良業者であることが保証されているものもあるため安全性もある。
業者同士が意識し合い競合が起きれば、最終的な査定額が高くなり得となるだろう。
車一括査定サービスは、たった一度きりの申し込みで、複数の買取店に査定依頼ができるネットサービスだ。
最大のメリットはこちらが何もせずとも査定額が吊り上げてくれるという点だ。
例えば、4社が競合した場合、各買取店は他の業者以上の買取額を提示しないと買取成立にはならない。よって業者間が自然に競合状態になるため、特に何もしなくても最低額がどんどん高くなるのだ。
- 確実に高価買取を実現させたい方
- 愛車のリアルな査定相場を知りたい方
- 時間と労力を費やしたくない方
- 交渉が面倒な方&苦手な方
このような方に欠かせないおすすめのサービスだ。
編集部おすすめ車一括査定『カーセンサー』
当サイト編集部が車一括査定サービスで最もおすすめしているのがリクルート社運営の「カーセンサー」。
なぜなら、ビッグモーターやアップル、カーセブンなどの大手買取店と提携し、買取業者数が1000社を超えているのはカーセンサーだけ。
同時査定依頼も30社と業界最多なので、最も査定額が高い業者を選ぶ幅が圧倒的に広がるのだ。
編集部所有の車を実際に査定したが、ディーラー下取りよりもなんと96万円も高い査定額が付いている。
他社の車一括査定もあるが、高価買取を目指すならカーセンサー以上のサービスは存在しない。編集部が太鼓判を押す一括査定サービスだ。
【2023年最新】車一括査定おすすめランキング《人気5社比較》
|
カーセンサー |
ユーカーパック |
ナビクル |
楽天Car車買取 |
ズバット |
運営会社 |
リクルート |
UcarPAC |
エイチーム |
楽天 |
ウェブクルー |
提携業者数 |
1,000社 |
5,000社 |
55社 |
2,000社 |
220社 |
同時査定依頼数 |
30社 |
? |
10社 |
? |
10社 |
業者選択 |
〇 |
× |
× |
× |
〇 |
入力の時間 |
約1分 |
約1分 |
約1分 |
約3分 |
約1分 |
利用料 |
無料 |
無料 |
無料 |
成約時
22,000円 |
無料 |
電話の多さ |
多い(メール可) |
1社のみ |
少ない(JADRI加盟) |
1社のみ |
多い |
上記の特徴と比較表を見ればある程度わかるが、これだけだとどのサービスを利用すべきか迷うはずだ。
そこで実際に当サイト編集部が車一括査定サービスを利用してみた。その結果も判断材料に加えたうえで、5つの一括査定サイトをランキング形式で紹介する。
1位:カーセンサー(※編集部一押し)
- 特徴1.同時査定依頼数30社は業界No.1
- 特徴2.競合会社が多いため高額査定率も圧倒的に高い
- 特徴3.電話営業は多いがメール&電話時間指定可能
前述したが、高価買取を狙うなら間違いなくカーセンサーがおすすめだ。提携業者は1,000社を超え、大手中古車買取業者はほぼ網羅している。また、同時に査定依頼できるのが30社で業界最多。
当然ながら競合する会社が多い分、高額査定が出やすい。人気や知名度だけでなく、当サイト編集部が実際に使用して成果も出ている。
現段階で車一括査定の中で最高のサービスだと自信をもっておすすめできる。迷ったらカーセンサーで間違いないだろう。
2位:ユーカーパック
- 特徴1.掲載買取業者は2,000社は圧倒的
- 特徴2.高額買取にも期待
- 特徴3.電話営業一切なし
- 特徴4.申し込みと同時に買取相場がわかる
オークション形式の車一括査定サイト「ユーカーパック」。掲載買取業者は1位のカーセンサーと比較すると約2倍の2,000社、当然ながら高額査定に期待できる。
大手買取店との提携はカーセンサーに劣るが、地域密着型の買取店との提携によって高額買取実績を増やしている。
本来、一括査定サービスは複数業者と売主本人が交渉するのが基本だ。しかし、ユーカーパックは売主の代わりにユーカーパックの担当者が交渉を全て代行してくれる。
編集部でも試したが、他のサービスとは比べものにならないぐらい手軽だった。交渉が苦手&面倒な方に最も適したサービスだ。
3位:ナビクル
- 特徴1.年間利用者数No.1
- 特徴2.わずか45秒で買取相場がわかる
- 特徴3.JADRIの審査を通過した優良業者のみ提携
中古車業界の流通を健全化を目的とした団代”JADRI”の審査に合格した業者しか提携しない「ナビクル(旧:かんたん車査定ガイド)」。
中古車業者を選定している分、業者数がそこまで多くないため、電話営業が少ないという特徴もある。年間利用者数が最も多く、その分高額買取実績も多数出ている信頼度No.1の一括査定サービスだ。
4位:楽天Car車買取(旧:楽天Carオークション)
- 特徴1.電話対応も査定も楽天1社のみ
- 特徴2.成約で楽天ポイントを獲得
楽天Car車買取(旧:楽天Carオークション)はオークション形式で、成約で楽天1,000ポイントがもらえる車査定サービス。
楽天Car車買取なら査定までの全ての工程を楽天の担当者が行うため、しつこい勧誘電話も一切なし。査定回数も1回のみ。
一括査定特有の営業電話が嫌な方、交渉が苦手な方でも勝手に査定額が吊り上がるのでおすすめだ。
5位:車査定比較(ズバット車買取)
- 特徴1.10年の実績と東証一部上場企業の安心感
- 特徴2.申込みと同時に買取相場がわかる
- 特徴3.査定業者を選定できる
車査定比較(ズバット車買取)は車買取業者として実績が長く、東証一部上場企業の運営という安心感があるサービスだ。
比べられる業者も多く、大手中古車買取業者との提携は7社と十分なスペックをもっている。また、運営実績が長いため、実績のある買取店との提携から高価買取にも期待できる。
申込みのフォームが利用者が迷わない簡易な仕組みになっていたり、申込みと同時に買取相場がわかるのも人気の理由だ。
【初心者向け】一括査定のデメリットをカバーした”ユーカーパック”
以上、編集部がおすすめする車一括査定を5つ紹介した。だが、肝心な一括査定のデメリットを解説していない。
一括査定サービスは中古車買取店同士が競合させるのが目的なので、必然的に買取店からの電話営業が多くなる。我先にと各社営業するために電話をかけてくるのは商売上仕方のないことである。
だが、利用者からしてもこの大量電話を懸念して利用を迷っている方も多い。しかし、高価買取を実現するなら一括査定サイト以上の方法は存在しない。
大量の電話を覚悟で、一括査定を利用しなくてはいけないが、一括査定サイトでもデメリットをほぼ解消したものが存在する。
それが「ユーカーパック」だ。
前述したが、ユーカーパックは担当者1名とのやりとりで査定から買取まで全てのやりとりが済むサービスだ。大量の営業電話は一切ない。
- 公式サイトから査定申込(概算の買取相場も表示)
- 担当者があなたの愛車を実地査定(出張査定可)
- 愛車を非公開オークションに出品し、2000社が競合
- 最高額を付けた業者を選んで車を売却する
あなたは何もしなくても、各買取業者の査定額をスマホから確認でき、競合する中古車買取店の相見積りをすべて同時に見ることが可能だ。
当サイト編集部でも実際に利用してみて、今までの一括査定サービスとは比較にならないほど手軽なサービスだと感じた。
ユーカーパックは、従来の一括査定サービスのデメリットである「交渉の手間」「一括査定後の大量の営業電話」を克服した上で高価買取が可能。よって初心者でも安心して利用できる非常に優れたサービスなのだ。
まとめ
本革シートの車はプラス査定となるがそのためにはメンテナンスが重要で、ボロボロでも費用を考えれば張り替えは不要である。
余計なことをして査定額アップのチャンスを潰すなどの失敗がないように、正しい知識を持つべきだ。
車査定の前に行うシートのメンテナンスは丁寧であることを心掛けて、小さなゴミが残らないように掃除機やタオルを使うと良い。直接業者を利用できない場合は車一括査定を利用し、必要な情報を集めておくことだ。