車買取をする際に車の傷やへこみは減額基準になってしまう。ただ傷の大きさや数によっても変わるし、車種や年式によっても減額幅が変わってくるのだ。だからといって修理をしてから査定を受けるのは大きな間違いである。
ここでは傷やへこみがある車の査定について、査定のポイントをまとめている。査定アップのポイントや修理して査定を受けるのがなぜNGなのかも説明しているので、傷やへこみがある車の売却を考えている人は参考にしてもらいたい。
一目でわかる!車買取のキズ&へこみによる減額基準
傷・へこみの大きさ |
減額幅 |
1cm未満 |
影響なし |
1cm以上カードサイズ未満 |
-1万円 |
カードサイズ以上A4サイズ未満(9cm~30cm) |
-1.5万円 ~ -4万円 |
A4サイズ以上(30cm以上) |
-2万円 ~ -8万円 |
パネル面積の1/2以上 |
-6.5万円 ~ -18万円 |
車下取り&買取りでベースとなる『3つの査定ポイント』
車の下取りや買取の査定では、傷やへこみの大きさや有無、その数に応じて査定額が変動するのだ。ただそれは査定員の気分次第ではなく明確な査定基準があり、それにのっとって適正な査定額を算出しているのだ。
その査定の際には3つのポイントがあり、それが基準となっている。その査定ポイントが以下の3つだ。
- 傷やへこみの有無、大きさに応じて加点・減点する
- 1点を約1,000円として査定額を算出
- 上記の査定額に年式や車種によって振り分けられたクラス係数をかける
さらに傷やへこみの大きさや部位によっても加減点が分けられている。オーナーがすべての基準を把握することは難しいが、ポイントを押さえておけばある程度のダウン額もわかってくるだろう。
傷の減点は”年式”と”車種”によって違う
傷やへこみの減点は大きさや部位、数によって算出されるが、さらに年式や車種によっても最終的な減額は変わってくるのだ。つまり同じ傷やへこみでも、年式や車種によっては査定額がそれよりも高くなったり低くなったりするのだ。
年式と傷の減点の影響度
車は新車購入から年数が経過すれば、どうしても細かな傷やへこみが出てくることも多い。そのため中古車として購入を考えている人もそれは頭にあるのだから、年式が古くなれば多少の傷やへこみは気にしないのだ。
車の買取査定ではそれを考慮し、年数の経過に応じて影響度を変えている。年式と傷の減点の影響度については以下の通りである。
新車から3年以内の車 |
1.0 |
4年経過した車 |
0.9 |
5年経過した車 |
0.8 |
6年以上経過した車 |
0.7 |
つまり同じ傷があったとしてそこから算出された減額が10万円だったとすると、新車から3年以内の車ならそのまま10万円の減額だ。一方で6年以上経過した車なら×0.7となるため、7万円の減額で済むということになる。
車種と傷の減点の影響度
クラス |
代表的な車種 |
減額幅 |
特C |
センチュリー、プレジデントなど |
22万円~53万円 |
特B |
LS460L、セルシオ、シーマ(ハイブリット)など |
20万円~48万円 |
特A |
マジェスタ、シーマなど |
18万円~45万円 |
Ⅰ |
クラウン、セドリック、フーガなど |
17万円~42万円 |
Ⅱ |
カムリやマークⅡ、スカイライン、フェアレディZ、セフィーロなど |
16万円~39万円 |
Ⅲ |
プリウスやコロナ、ブルーバード、シルビア、シビック、インサイトなど |
15万円~36万円 |
Ⅳ |
ソリオ、ワゴンR、カローラ、ヴィッツ、ノート、キューブなど |
13万円~32万円 |
軽 |
軽自動車 |
13万円~32万円 |
車種によってすでにランク分けされており、それによって計算される。車種と傷の減点の影響度については上記の通りである。傷の減点の影響は車種によっても大きく変わってくるのだ。
簡単に言えば高級車ほど傷の影響で査定額は大きくダウンし、普段街乗りをするような軽自動車やファミリーカーは査定額への影響は少なくなるというわけだ。
車の査定前にキズやへこみは修理しなくてOK
車に傷やへこみがあると、状態にもよるが査定額のダウンは免れない。軽い傷やへこみであれば、修理すれば綺麗に直りマイナス査定にはならないのだが、ここでやってはいけないのが査定額アップのために修理をすることだ。
確かに修理をして査定に出せばマイナス査定は避けられる。だが修理するには整備工場へ修理費用を支払うことになるだろう。簡単に言えば、修理せずに査定して受けたマイナス額よりも修理費用のほうが高くなってしまうことがほとんどなのだ。
買取業者では自社工場があり安く修理ができ、その経費分だけマイナスされるのが一般的だ。だが修理に出せば経費の他にその整備工場の利益も取られてしまう。つまり、その修理工場の利益分損をしてしまうことになるのだ。
傷や凹みがある車を高く売る『4つのコツ』
傷やへこみがあると査定額はダウンしてしまうが、それでも少しでも高く売りたいなら査定のコツを覚えておくといいだろう。以下がすぐにできる4つのコツだ。
【1】純正品のオプションパーツに戻す
車は自分好みにカスタマイズする方もはずだ。ただ社外パーツをつけたままよりも純正パーツのほうが査定の評価は高いのだ。社外パーツに換えている人は、純正パーツに戻すことで査定額アップが期待できる。
だが純正パーツに戻すために費用がかかるようなら、戻さずに保管しておいたほうがいいだろう。お金をかけずに無理に自分で交換しようとするとパーツや車体に新たな傷をつけたり、破損させてしまうこともあるからだ。
また取り外した社外パーツも売却すればさらにお得だろう。
【2】査定の日は”晴れの日”を選ぶ
査定は自分が都合のいい日を選んで依頼するのがほとんどだ。だが少しでも査定額アップを望むのであれば、晴れの日を選ぶのも一つの方法である。基本的に晴れの日でも雨の日でも車の状態に変わりはない。
だが査定するのも人間なのだから、天気で多少左右される可能性は否定できない。晴れの日ならしっかり洗車をしておけば綺麗に見えるだろう。
逆に雨の日なら泥はね等でイメージは悪くなるのだ。また雨の日だと傷やへこみがよく見えないこともあり、最初から天候を差し引いて査定することもあるようだ。
【3】査定前に内装を清掃&外装を洗車しておく
査定額アップのためには査定前に内装を清掃したり、洗車しておくことも大切だ。もちろん内外装を綺麗にしたからといって、基本的に車の価値がアップするわけではない。
だが査定するのは人間なのだから、綺麗な車と汚い車とでは心証が変わってくることもあるのだ。ピカピカの車なら査定員も気持ちいいだろうし、車を大切にしているという印象を受けるはずだ。
そのためちょっとした不具合でも問題なしと判断することもあるかもしれない。逆に汚い車は車の扱いが悪い人という印象を与えかねず、マイナス査定になるかもしれないのだ。
洗車傷は査定額に影響しない
査定前に洗車をすれば査定額がアップする可能性がある。だがそこで懸念されるのは洗車傷ではないだろうか。
車買取業者によっては査定のための洗車は不要、と言っているところもあるのだから、やはり洗車はすべきではないと思う人もいるだろう。
だが、基本的に洗車傷は査定額に影響することはない。もちろん買取業者が洗車不要と言っている理由は、誤って傷をつけてしまう恐れがあるからなのだが、洗車傷程度なら全く問題ない。
洗車の際に洗車器具をぶつけたり、服のボタンやバックルなどで傷つけないように注意は必要だ。
【4】中古車買取店を複数競合させる”車一括査定”を利用する
車の傷やへこみは査定基準があり、基本的に誰が査定しても減額は変わらないものだ。だがそれはあくまで基準であり、買取業者によっては車を買取したいために減額幅を少なくするケースももちろんあるだろう。
実際に同じ車でも買取業者によって査定額は大きく変わってくるのだ。複数の業者に買取を依頼するなら車一括査定を利用するといいだろう。
短期間で複数の業者から査定してもらえるため、売却までの時間も短くなる。売却までの期間が長くなれば、思わぬ傷がついてしまうこともあるのだから早く売るのがポイントだ。
車一括査定サービスは、たった一度きりの申し込みで、複数の買取店に査定依頼ができるネットサービスだ。
最大のメリットはこちらが何もせずとも査定額が吊り上げてくれるという点だ。
例えば、4社が競合した場合、各買取店は他の業者以上の買取額を提示しないと買取成立にはならない。よって業者間が自然に競合状態になるため、特に何もしなくても最低額がどんどん高くなるのだ。
- 確実に高価買取を実現させたい方
- 愛車のリアルな査定相場を知りたい方
- 時間と労力を費やしたくない方
- 交渉が面倒な方&苦手な方
このような方に欠かせないおすすめのサービスだ。
編集部おすすめ車一括査定『カーセンサー』
当サイト編集部が車一括査定サービスで最もおすすめしているのがリクルート社運営の「カーセンサー」。
なぜなら、ビッグモーターやアップル、カーセブンなどの大手買取店と提携し、買取業者数が1000社を超えているのはカーセンサーだけ。
同時査定依頼も30社と業界最多なので、最も査定額が高い業者を選ぶ幅が圧倒的に広がるのだ。
編集部所有の車を実際に査定したが、ディーラー下取りよりもなんと96万円も高い査定額が付いている。
他社の車一括査定もあるが、高価買取を目指すならカーセンサー以上のサービスは存在しない。編集部が太鼓判を押す一括査定サービスだ。
【2023年最新】車一括査定おすすめランキング《人気5社比較》
|
カーセンサー |
ユーカーパック |
ナビクル |
楽天Car車買取 |
ズバット |
運営会社 |
リクルート |
UcarPAC |
エイチーム |
楽天 |
ウェブクルー |
提携業者数 |
1,000社 |
5,000社 |
55社 |
2,000社 |
220社 |
同時査定依頼数 |
30社 |
? |
10社 |
? |
10社 |
業者選択 |
〇 |
× |
× |
× |
〇 |
入力の時間 |
約1分 |
約1分 |
約1分 |
約3分 |
約1分 |
利用料 |
無料 |
無料 |
無料 |
成約時
22,000円 |
無料 |
電話の多さ |
多い(メール可) |
1社のみ |
少ない(JADRI加盟) |
1社のみ |
多い |
上記の特徴と比較表を見ればある程度わかるが、これだけだとどのサービスを利用すべきか迷うはずだ。
そこで実際に当サイト編集部が車一括査定サービスを利用してみた。その結果も判断材料に加えたうえで、5つの一括査定サイトをランキング形式で紹介する。
1位:カーセンサー(※編集部一押し)
- 特徴1.同時査定依頼数30社は業界No.1
- 特徴2.競合会社が多いため高額査定率も圧倒的に高い
- 特徴3.電話営業は多いがメール&電話時間指定可能
前述したが、高価買取を狙うなら間違いなくカーセンサーがおすすめだ。提携業者は1,000社を超え、大手中古車買取業者はほぼ網羅している。また、同時に査定依頼できるのが30社で業界最多。
当然ながら競合する会社が多い分、高額査定が出やすい。人気や知名度だけでなく、当サイト編集部が実際に使用して成果も出ている。
現段階で車一括査定の中で最高のサービスだと自信をもっておすすめできる。迷ったらカーセンサーで間違いないだろう。
2位:ユーカーパック
- 特徴1.掲載買取業者は2,000社は圧倒的
- 特徴2.高額買取にも期待
- 特徴3.電話営業一切なし
- 特徴4.申し込みと同時に買取相場がわかる
オークション形式の車一括査定サイト「ユーカーパック」。掲載買取業者は1位のカーセンサーと比較すると約2倍の2,000社、当然ながら高額査定に期待できる。
大手買取店との提携はカーセンサーに劣るが、地域密着型の買取店との提携によって高額買取実績を増やしている。
本来、一括査定サービスは複数業者と売主本人が交渉するのが基本だ。しかし、ユーカーパックは売主の代わりにユーカーパックの担当者が交渉を全て代行してくれる。
編集部でも試したが、他のサービスとは比べものにならないぐらい手軽だった。交渉が苦手&面倒な方に最も適したサービスだ。
3位:ナビクル
- 特徴1.年間利用者数No.1
- 特徴2.わずか45秒で買取相場がわかる
- 特徴3.JADRIの審査を通過した優良業者のみ提携
中古車業界の流通を健全化を目的とした団代”JADRI”の審査に合格した業者しか提携しない「ナビクル(旧:かんたん車査定ガイド)」。
中古車業者を選定している分、業者数がそこまで多くないため、電話営業が少ないという特徴もある。年間利用者数が最も多く、その分高額買取実績も多数出ている信頼度No.1の一括査定サービスだ。
4位:楽天Car車買取(旧:楽天Carオークション)
- 特徴1.電話対応も査定も楽天1社のみ
- 特徴2.成約で楽天ポイントを獲得
楽天Car車買取(旧:楽天Carオークション)はオークション形式で、成約で楽天1,000ポイントがもらえる車査定サービス。
楽天Car車買取なら査定までの全ての工程を楽天の担当者が行うため、しつこい勧誘電話も一切なし。査定回数も1回のみ。
一括査定特有の営業電話が嫌な方、交渉が苦手な方でも勝手に査定額が吊り上がるのでおすすめだ。
5位:車査定比較(ズバット車買取)
- 特徴1.10年の実績と東証一部上場企業の安心感
- 特徴2.申込みと同時に買取相場がわかる
- 特徴3.査定業者を選定できる
車査定比較(ズバット車買取)は車買取業者として実績が長く、東証一部上場企業の運営という安心感があるサービスだ。
比べられる業者も多く、大手中古車買取業者との提携は7社と十分なスペックをもっている。また、運営実績が長いため、実績のある買取店との提携から高価買取にも期待できる。
申込みのフォームが利用者が迷わない簡易な仕組みになっていたり、申込みと同時に買取相場がわかるのも人気の理由だ。
【初心者向け】一括査定のデメリットをカバーした”ユーカーパック”
以上、編集部がおすすめする車一括査定を5つ紹介した。だが、肝心な一括査定のデメリットを解説していない。
一括査定サービスは中古車買取店同士が競合させるのが目的なので、必然的に買取店からの電話営業が多くなる。我先にと各社営業するために電話をかけてくるのは商売上仕方のないことである。
だが、利用者からしてもこの大量電話を懸念して利用を迷っている方も多い。しかし、高価買取を実現するなら一括査定サイト以上の方法は存在しない。
大量の電話を覚悟で、一括査定を利用しなくてはいけないが、一括査定サイトでもデメリットをほぼ解消したものが存在する。
それが「ユーカーパック」だ。
前述したが、ユーカーパックは担当者1名とのやりとりで査定から買取まで全てのやりとりが済むサービスだ。大量の営業電話は一切ない。
- 公式サイトから査定申込(概算の買取相場も表示)
- 担当者があなたの愛車を実地査定(出張査定可)
- 愛車を非公開オークションに出品し、2000社が競合
- 最高額を付けた業者を選んで車を売却する
あなたは何もしなくても、各買取業者の査定額をスマホから確認でき、競合する中古車買取店の相見積りをすべて同時に見ることが可能だ。
当サイト編集部でも実際に利用してみて、今までの一括査定サービスとは比較にならないほど手軽なサービスだと感じた。
ユーカーパックは、従来の一括査定サービスのデメリットである「交渉の手間」「一括査定後の大量の営業電話」を克服した上で高価買取が可能。よって初心者でも安心して利用できる非常に優れたサービスなのだ。
まとめ
車査定で大きなポイントとなるのが車の傷やへこみだ。大きな傷やへこみがあれば減額は免れないだろう。だがだからといって修理をしてから査定してもらうのはNGだ。逆に損をしてしまうからだ。
傷やへこみについては査定基準が設けられているが、どれだけの減額になるのかは買取業者によって変わってくる。そのため、少しでも高く売るにはたくさんの業者から査定をもらうことが望ましいだろう。
その際には1社1社査定してもらうのではなく、車一括査定を利用するのがおすすめだ。