実は車査定額に影響するのは『タイヤの溝』その理由と買取額の評価基準！

車査定において『タイヤの溝』が買取額に影響を及ぼす

車査定の際には、エンジンなどの内部の状態やボディーの傷など様々な項目をチェックし、その総合結果で買取額を割り出すのである。エンジンや内外装にばかり気を取られがちだが、車査定においてはタイヤも査定額に関係してくるのだ。

タイヤで最も重視されるのがタイヤの溝である。タイヤの溝がなくなりスリップサインが出ていると、以下のようなデメリットがあるのだ。

• ハイドロプレーニング現象の発生しやすくなり事故のリスクが高くなる
• スリップサインが出ていると法令違反となる
• スリップサインが出ている状態だと車検も通らない

車買取時の査定方法にタイヤの評価基準項目が明記されている

車買取時の査定方法はJAAIでタイヤの評価基準項目が明記されており、たいていはそれを基準に査定されるのである。タイヤの溝に関しての査定の基準は以下の3つで分けられているのだ。

残りの溝が1.6mm未満というのがまさにスリップサインが出ている状態である。1.6mm未満となればそのままでリユースはできないため、新しくタイヤを組み換えする必要が出てくるのだ。

マイナス査定額の基準も定められてはいるが、実際は車買取店によって変わってくる。ちなみに、プラス査定となる残りの溝が5mm以上の状態とは、ほぼ新品の状態のようなものだ。

そのため、スリップサインが出ていない状態で、数ヶ月以上車に乗っているのであればタイヤの溝が査定額に影響することがないともいえる。

JAAI(一般財団法人日本自動車査定協会)によるタイヤの評価基準一覧

タイヤの”大きさ”も査定額に影響する

プラス査定にならないタイヤ交換はNG

車査定の際は少しでも高く査定してもらいたいと思うものだ。そのため、すり減っているタイヤを履いているなら、新品のタイヤに取り替えたほうがいいのでは、中古タイヤを買って交換してから査定してもらったほうがいいのだろうか、と悩むところだろう。

だが、基本的にプラス査定にならないタイヤ交換はNGだ。新品タイヤを購入するとなるとそれ相応の費用がかかるのだが、いくら新品のタイヤに交換したとしてもプラス査定になるのは購入費用の半分にも満たないのが現状だ。

また中古タイヤに交換したとしてもプラス査定にはならないだけでなく、購入費用や入れ替え工賃などがかかってくるのだ。実際、どれくらいマイナスされるかは車買取店次第なのだが、たいていは購入費用や工賃の方が高くついてしまうのである。

スペアタイヤは車の査定額に影響しない

車を走行時にパンクした場合などはスペアタイヤがあると便利だ。だが、車買取査定においては、スペアタイヤがあってもなくて査定額に影響はない。そのため、スペアタイヤがないからとあえて準備する必要もないのだ。

車査定とスペアタイヤの影響をまとめると以下の通りである。

• スペアタイヤが標準装備されていない車はスペアタイヤがなくても査定に影響なし
• スペアタイヤが標準装備されている車はスペアタイヤがないとマイナス査定
• スペアタイヤの代わりにタイヤ修理キットがある車は、キットがない・修理剤の使用期限切れでマイナス査定

スタッドレスタイヤはタイヤ買取専門店がおすすめ

雪が多い地域だと、普通タイヤの他にスタッドレスタイヤも保管しているケースも少なくない。スタッドレスタイヤの車査定における影響をまとめると以下の通りである。

• スタッドレスタイヤがなくても査定には影響なし
• スタッドレスタイヤを装着して査定しても査定額に影響はほとんどない
• 装着したスタッドレスタイヤの溝が少なければマイナス査定も

このように、スタッドレスタイヤは車査定に大きく影響する事はほとんどないようだ。そのため、あえてスタッドレスタイヤに履き替えて車査定を受ける必要もないのである。

ただスタッドレスタイヤは放置していると劣化する上にゴムも固くなり、効きが悪くなっていくのだ。そのため、もし新しい車に使う予定がないのなら、タイヤ買取専門店に売ったほうが高く買取してもらえるはずだ。

タイヤで最も評価が高いのは『純正のタイヤ』

タイヤの評価はサイズによっても若干異なるが、基本的に大きなポイントとなるのが溝の深さである。ただ、それ以外にも高く評価されるタイヤがある。それが純正のタイヤだ。

新車購入時には純正のタイヤが付いてくるものだが、それをそのまま査定してもらえばプラス査定になる可能性もあるのだ。とはいえ、数年載っていればタイヤも減っていくため、その価値も下がっていってしまう。

特にスリップサインが出ている状態なら、いくら純正のタイヤでもマイナス査定は避けられないのである。

まとめ

このように、車査定においてタイヤも査定に影響を与えるのだが、一番のポイントはタイヤの溝だ。実際にタイヤの溝によって査定額がプラスされることもあれば、マイナスされることもある。

とはいえ、日常的に乗っている車でスリップサインが出ていないタイヤは査定額に影響はないのだ。

また、新品のタイヤに交換したとしても購入費用ほどのプラス査定にはならないのだから、基本的にタイヤは無理に交換する必要はなく、そのままの状態で査定してもらうのがベストだ。