5人乗りの中古車を探している方はそもそもコンパクトカー、SUV、ミニバン、セダン、ステーションワゴンと選べるボディタイプの選択肢も広く、車種も充実しているため、どんな車がいいのか悩みがちだ。
中古車であれば新車として販売が終了している車種も選べることができるし、新古車など新しい年式の車両も売られている。
新車ではなく中古車を選ぶ場合、中古車でしか手に入らない車が欲しいケースを除いて基本的にはコスパの良いお得な車両を探しているはずだ。
自分の予算に合った、車両状態と販売価格のバランスのとれた5人乗りの中古車を見つけることができれば嬉しい買い物になる。
今回は5人乗りのおすすめ中古車を様々な角度から紹介しよう。
新車の売れ筋から見る人気の5人乗り中古車は?
5人乗り中古車を探す際、トレンドになっている人気車を知ることから始めたいという人も多いだろう。そこでまずは新車の売れ筋を見てみよう。
2021年度4~9月の新車販売台数(軽自動車を除く。参照:「乗用車ブランド通称名別順位」)は次の通りだ。
- 第1位 ヤリス トヨタ:5人乗り
- 第2位 ルーミー トヨタ:5人乗り
- 第3位 カローラ トヨタ:5人乗り
- 第4位 アルファード トヨタ:7・8人乗り
- 第5位 ノート 日産:5人乗り
- 第6位 ライズ トヨタ:5人乗り
- 第7位 アクア トヨタ:5人乗り
- 第8位 ハリアー トヨタ:5人乗り
- 第9位 フリード ホンダ:4・6人乗り
- 第10位 ヴォクシー トヨタ:7・8人乗り
ざっと見たところ、新車でよく売れている車種の大半が5人乗りの車種だ。そのうち一番多いボディタイプがコンパクトカーだ。
新車として人気が高い車種は中古車市場でもニーズが高い傾向にある。つまり新車で人気な車種は中古車でも人気があるということだ。そのような車種は中古車になっても値が落ちにくいケースもある。
値段の安さにもこだわりたいという人は少し古めの年式のものを探すとか、あえて人気車を選ばないといった方法をとることをおすすめする。
中古車の人気車種ランキング
ついでに中古車の人気車種ランキングを調べてみると、カーセンサーの「人気車種ランキング(※2021/11/01 ~ 2021/11/30のランキング集計結果)」では以下のような車種がランクインしている。
- 第1位 プリウス トヨタ:5人乗り
- 第2位 N-BOX ホンダ:4人乗り
- 第3位 セレナ 日産:7・8人乗り
- 第4位 アルファード トヨタ:7・8人乗り
- 第5位 タント ダイハツ:4人乗り
セダン、軽自動車、ミニバンとボディタイプは様々な結果だ。
さらにグーネット中古車の「月間中古車人気車種ランキング(※ 2021/11/1~2021/11/30)」では以下のような結果となっている。
- 第1位 プリウス トヨタ:5人乗り
- 第2位 アルファード トヨタ:7・8人乗り
- 第3位 クラウン トヨタ:5人乗り
- 第4位 ジムニー スズキ:4人乗り
- 第5位 スカイライン 日産:5人乗り
全体的に見ると、セダンやミニバンなど新車価格が高めの車種や軽自動車が目立っている印象だ。
ここでは新車販売台数ランキングの第1位~第3位までの車種を紹介しておこう。
ヤリス トヨタ
車種名 | 中古車価格帯 | 新車価格 |
---|---|---|
トヨタ・ヤリス | 90万~270万円 | 約140~252万円 |
トヨタのヤリスは2020年に登場したが、正確にはヴィッツという名で初代から3代目まで販売されており、4代目のフルモデルチェンジを機にヤリスという名称に変更された。
2021年には欧州カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。デザイン、走行性能、安全性能、環境性能など総合的なパフォーマンスの高さが評価された。
ガソリン車、ハイブリッド車が用意され、グレードはX、G、Z(HYBRID X、HYBRID G、HYBRID Z)が設定されている。
燃費についてはWLTCモードでハイブリット車(2WD)が35.4km/L~36.0km/L、ガソリン車(2WD)が19.6km/L~21.6km/L。ハイブリッド車は世界トップレベルの低燃費を実現している。
中古車情報については、登場したのがまだ新しいため大幅に値が落ちている車両は少なめだが、走行距離が短く状態の良い車が新車よりは安く売られている。新古車のような車を探している方はチェックしてみるといいかもしれない。
ルーミー トヨタ
車種名 | 中古車価格帯 | 新車価格 |
---|---|---|
トヨタ・ルーミー | 70万~240万円 | 約155~209万円 |
トヨタのルーミーはトールワゴン型のコンパクトカーで、ダイハツのトールをベースとしてOEM供給されたモデルだ。2016年から発売されている。
ガソリン車の2WD、4WDのモデルが用意され、グレードはX、G、G-T、カスタムG、カスタムG-Tが設定されている。全長3,705mm、全幅1,670mm、全高1,735mmで広々とした空間を持っている。
乗り降りしやすい低床、標準装備のパワースライドドアなど、小さな子どものいるファミリー層にも人気が高い。
中古車情報を見ると、3年落ちでまだ走行距離の浅い車両がそれなりに値が落ちて販売されていたりする。それくらいの年式であれば状態も良く、グレードなどこだわり条件を満たしたうえで手頃な価格の中古車が見つかりやすいだろう。
カローラ トヨタ
車種名 | 中古車価格帯 | 新車価格 |
---|---|---|
カローラ | ~330万円 | 78~294万円 |
昔から一定の人気を獲得し続けているカローラ。2018年より現行モデルとなり、カローラ(セダン)、カローラ ツーリング(ステーションワゴン)、カローラ スポーツ(ハッチバック)、カローラ アクシオ、カローラ フィールダーが販売されている。
先に挙げた新車販売台数では「カローラ」として第3位に入っているが、これはセダンのみの実績ではなくカローラシリーズの全車種が含まれた結果だ。
カローラは5ナンバーを軸としてきたが、現行より3ナンバー化された。ガソリン・CVT車、ハイブリッド車は排気量を1.5 Lから1.8 Lへ。
ハイブリッド車は4WD車が追加され、電気式4WDシステム「E-Four」が搭載。ガソリン・MT車はカローラスポーツと同じ自動ブリッピング機能を備えた「i-MT」となった。
大人5人がゆったり乗れる広い中古車
5人乗りの車種のなかで大人5人がゆったりと乗れる車室空間の広々とした車を探している人もいるだろう。ここでは2種類のミニバンを紹介しておく。
ヴォクシーMU
車種名 | 中古車価格帯 | 新車価格 |
---|---|---|
ヴォクシーMU | – | 約297~327万円 |
トヨタのミドルミニバンといえば、ヴォクシー、ノア、エスクァイアの3兄弟で知られている。現在そのなかで最も売れ行きが良いのが、ヴォクシーだ。
ヴォクシーといえば3列7人乗り・8人乗りのミニバンだが、ヴォクシーMUは2列5人乗りの仕様になっている。3列目からラゲッジスペースとなって広々としているので荷物の格納の使い勝手が良いのが特徴だ。
ヴォクシーMUはトヨタグループ公式のカスタムパーツブランドである「モデリスタ」が手掛けて発売している。MU仕様はノアとエスクァイアにも用意されているので、興味のある方は「モデリスタ」のサイトをチェックしてみるといいだろう。
大人5人がゆったりと乗れ、アウトドアなど収納スペースをよく使うという方にはヴォクシーMUがおすすめの一台だ。
フリード+
車種名 | 中古車価格帯 | 新車価格 |
---|---|---|
フリード+ | 100~267万円 | 約218~304万円 |
ホンダのコンパクトミニバンであるフリード。ミニバンとコンパクトカーの中間的な車種であり、ミドルミニバンでは少し大きいと感じる人向けに開発された。
フリードについては全長4,265mm、全幅1,695mm、全高1,710mm(FF車)と小柄でありながら3列シートで、「人のためのスペースは最大に、メカスペースは最小に」というHonda独自の思想に基づいて、全ての席がゆったりと寛げる設計になっている。
ステップが低く、大開口のスライドドアで、子どもやお年寄りの方でも乗り降りしやすいのも特徴だ。6人・7人乗りの仕様になっている。
そのグレードの一つであり、2列シートの「フリード+」は5人乗り、2列目シートは6:4分割タンブルシートが設定され、大型ソファーのような居心地の良さが特徴だ。
シートアレンジすれば広々としたフラットスペースを作ることができ、さらにフラットスペース下を収納スペースとして利用できるなど車中泊などに向いた一台だ。
かっこいい&オシャレな5人乗り中古車
ここではかっこいい&おしゃれな5人乗り中古車として、2台のSUV車を紹介している。かっこいい、おしゃれのセンスは個人によって違いがあるので、「安くてかっこいい&かわいい車を買いたい!おすすめを車種別に紹介!」の記事なども参考に見てもらうといいだろう。
ライズ
新車価格帯 | 約168~228万円 |
---|---|
中古車価格相場 | 145~313万円 |
定員 | 5名 |
トヨタのライズは2019年から発売されている小型クロスオーバーSUV。ダイハツと共同開発された車で、ダイハツではロッキーとして販売されている。2021年度4~9月の新車販売台数では第6位と売り上げ好調だ。
2WDではハイブリッド車とガソリン車の2タイプが用意され、グレードはハイブリッド「Z」「G」、ガソリン「Z」「G」「X」が設定されている。
5ナンバーサイズでありながらSUVの迫力あるデザインを備えていてかっこいい一台だ。大径タイヤであるが小回りも利き、運転しやすいのも特徴だ。
CX-5
新車価格帯 | 約267~407万円 |
---|---|
中古車価格相場 | 55~400万円 |
定員 | 5名 |
マツダのクロスオーバーSUVであるCX-5。初代は2012年に登場し、現在の2代目(2017年~)となっている。初代の丸みを帯びたデザインから一新し、2代目には力強さ、機能性、造形美を進化させたデザインとなっている。
洗練された上品な印象が強く、シティー派で大人なSUVといった感じだ。ガソリン車とディーゼルエンジンの2タイプが用意されており、グレードも豊富に設定されている。
ボディカラーは全8色。「匠塗 TAKUMINURI」という匠による手塗を再現したマツダ独自の塗装技術によって、生命感にあふれたエネルギッシュな強さと鮮やかさ、濁りのない深みと艶感が表現されている。
大人なおしゃれなSUVが欲しいという方におすすめの一台と言えるだろう。
5人乗りコンパクトカーのおすすめ中古車
新車の売れ筋について解説したところで第1位のヤリスと第2位のルーミーと2つのコンパクトカーを紹介した。ヤリスは2020年に、ルーミー2016年に登場しているので目新しさのある車種だ。
あまりに人気高な車種は中古車になっても値崩れがしにくいので、以下で紹介するノートやアクアのような車種の方がお得に買える可能性が高いかもしれない。
気になる方は一度、類似した条件の車両でヤリスなど他の車種と比較してみるのもいいだろう。
ノート
車種名 | 中古車価格帯 | 新車価格 |
---|---|---|
日産・ノートe-POWER | ~420万円 | 約203~289万円 |
現在3代目(2020年~)のノートはハイブリッドモデルである「e-Power」のみで販売されている。グレードはX、S、F、X エアリーグレーエディション、AUTECH、AUTECH CROSSOVERが用意されている。
燃費性能はWLTCモードで28.4 ~29.5km/Lと低燃費で、「平成30年排出ガス基準75%低減レベル」認定を取得。第2世代e-POWER搭載により、より快適なドライビングが実現している。
中古車情報をチェックすると、1年落ちの車両が200万円を大幅に下回って販売されているのが目立つ。安さと状態の良さのバランスがとれた一台と出会える可能性が高そうな車種だ。
アクア
車種名 | アクア |
---|---|
燃費性能(WLTCモード) | 30~35.8km/L |
中古車価格帯 | ~290万円 |
新車価格 | 約198~259万円 |
トヨタのハッチバック型ハイブリッドカーのアクア。2021年度4~9月の新車販売台数(「乗用車ブランド通称名別順位」)では第7位と人気の車種だ。
アクアの最大の特徴は燃費性能の高さだ。世界トップレベルの低燃費でありながら、力強い走りが両立されているのが特徴だ。
コンセプトは「軽く、小さく、扱いやすく」で、運転しやすい車なので、初心者ドライバーや運転が苦手という方にもおすすめの一台だ。
中古車情報をチェックしてみると、3年落ち、走行距離3万キロ前後のもので車両本体価格が110万円台のものを見かけたりする。探せば車両状態と価格のバランスが良い一台と出会えることもできそうだ。
ファミリーカー・スライドドアの5人乗り中古車
先に紹介したヴォクシーやフリードもおすすめだが、そのほかファミリカーとして使える中古車を見てみよう。
シエンタ
定員 | 5・6・7人乗り |
---|---|
新車価格 | 169~232万円 |
中古車相場 | 平均約93万円 |
トヨタのミニバンのなかで最も小さいシエンタ。「ユニバーサルでクールなトヨタ最小ミニバン」として開発されたコンパクトミニバンだ。
2WDはガソリン車、ハイブリッド車の2タイプがあり、それぞれ乗車定員は5名と7名が設定されている。4WDはガソリン車のみで6人乗りだ。
ミニバンといえば箱型が一般的なデザインだが、「トレッキングシューズ」をイメージしたシャープさのあるフォルムが特徴だ。全長4,260mm、全幅1,695mm、全高1,675mm(2WD)で、最小回転半径は5.2メートルと扱いやすいボディサイズだ。
ハイブリッド車についてはWLTCモード燃費「22.8㎞/l」、ガソリン車でも「17.0㎞/l」とミニバントップレベルの低燃費が実現している。地上から330㎜の低い乗りこみ口は小さな子どもや年配の方でも安心して乗り降りできる設計だ。
ルノー・カングー
定員 | 5・7人乗り |
---|---|
新車価格 | 約264~254万円 |
中古車相場 | ~370万円 |
フランスのメーカーであるルノーは、1898年から創業している老舗メーカーだ。日産を傘下に持つ大企業で、三菱も現在はルノーの傘下である。
カングーは1998年に誕生して以来、世界的に販売されている人気車だ。日本では2002年から発売、現在2代目(2007年~)となる。
独特なおしゃれデザインでいかにもフランス的な車といえるが、ルノーは安全性のような機能面にも高いこだわりを持っていて、優れた安全性能に定評がある。そういう点でもファミリー層が安心して乗れる一台だ。
グレードは「ZEN EDC」「ZEN 6MT」があり、EDCは電子制御6速AT(6EDC)、6MTが6速MTというトランスミッションになっている。
5色のボディーカラーはフレンチタッチで、どれも日本車とは雰囲気が違っているので、ファミリー向けの車で、他の人とはあまり被らないものが欲しいという人にぴったりの一台だ。
外車でおすすめの5人乗りは?
外車においても5人乗りの車は種類が多いので、ここで紹介する車種のほか、「【2021年最新】憧れの輸入車(外車)タイプ別人気ランキングを一挙公開」や「【車種別】おしゃれな中古の外車・輸入車はある?おすすめランキング」のような記事も参考にしていただくといいだろう。
BMW 5シリーズ
新車価格 | 約678万円~1,000万円オーバー |
---|---|
中古車価格帯 | ~1020万円 |
BMWはドイツ産の代表的なメーカーブランドで、5シリーズはセグメントE の分類される5人乗りのセダン・ステーションワゴンを設定している。
現在は7代目(2017年~)になる。エンジンはガソリンとクリーンディーゼルの2タイプが用意されている。ボディの軽量化・燃費性能の向上、そして部分自動運転の搭載で走りの質がアップしているのが特徴だ。
もちろんBMWらしい欧州系高級車の威厳はキープしたまま、エレガントな品格をもったドライビングがファンを満足させている。
外車は中古車になると大幅に値が落ちるというケースは珍しくない。特に高級外車は新車であるからこそ値打ちが出るというような風潮もあり、中古車の場合、良い車が驚くほど安く販売されていることも多い。
中古車情報をチェックしてみれば、好条件の狙い目な一台が見つかるかもしれない。
アウディ A4
新車価格 | 約460~640万円 |
---|---|
中古車価格帯 | ~590万円 |
A4はアウディ社のFFベース・ミドルセダンで、欧州ではDセグメントに分類される。2015年度に5代目をリリースし、日本では2016~2017年の日本カー・オブ・ザ・イヤー・インポートオブ・ザ・イヤーを受賞している。
A4の魅力は流麗なデザインで空気抵抗を低めたセダンという事だ。また洗練されたラグジュアリースタイルにも磨きが掛かり、ワイドなボディと緻密に計算されたディテールが、アッパーミドルの豪華さを醸し出している。
A4の人気は日本国内でも高く、幅広いユーザー層を確保している。中古車市場においても、車両状態が良く、手頃な価格帯の車両も目立っている。コスパ重視で外車を選びたい方にもおすすめの一台だ。
まとめ
今回は5人乗りのおすすめ中古車を様々な角度から紹介した。
5人乗りという条件なら、コンパクトカー、SUV、ミニバン、セダン、ステーションワゴンと選べるボディタイプの選択肢がかなり広い。
そこで新車の売れ筋から見る人気車種、デザインのかっこいい&おしゃれな車種、コンパクトカー、ファミリーカー、外車といくつかのテーマでおすすめ5人乗り中古車をピックアップした。