車査定では査定士が車を隅々までチェックして査定額を導き出すわけだが、査定に際には重要となる12のポイントがある。もちろんそれ以外の部分もチェックするのだが、その12のポイントでだいたいの査定額が決まってくるのだ。
そのチェック項目の中には査定の時点ではどうすることもできない部分もあるが、対策できる部分もある。ここではそのポイントとなる12の項目について重要度の大きさも解説しているので査定前に知っておいて欲しい。
車買取で査定士が見る『12のチェックポイント』
車買取では査定士がいろいろなポイントをチェックし、それを総合して査定額を割り出しているのだ。チェックポイントには大きく分けると12のポイントがあるが、そのポイントによって重要度も変わってくるので知っておくといいだろう。
【ポイント1】車の種類の人気&需要《重要度:大》
車に限ったことではないが、どんなものでも人気と需要は大きなポイントである。車査定では、人気と需要は非常に大きなポイントで、人気がある車は買取額も高くなるものだ。
車買取店が人気車種を好む理由は以下の通りである。
- すぐに売れるので維持費がかからない
- 販売価格が高くても売れる
車の種類としては、単純に車種だけでなくグレードや駆動方式などによっても人気・不人気は分かれるようだ。車種に関しては今ある車どうすることもできないが、需要が多くなる繁忙期はチェックしておくといいだろう。
【ポイント2】車の年式《重要度:大》
車査定で大きなウエートを占めるのが年式だ。一部のプレミアがつくような車を除けば、たいていの車は年式が古くなればなるほど価値が下がってくるのである。その理由には以下のようなものがある。
- 10年を超えると買い手がつきにくくなる
- 装備等が古い
- 故障のリスクが高くなる
最近の車は性能が向上しているため、10年経過しても問題のない車が多い。だがそれでも日本人はいまだに10年が大きな分岐点となっており、買取額も大きく下がってしまうのだ。
【ポイント3】事故車(修復歴)の確認《重要度:大》
車買取で大きな査定士がしっかりチェックしているのが事故車、つまり修復歴の有無である。事故車だと以下のようなリスクあるため、買取額を大幅に下げざる得を得ないのだ。
- 事故車は売れない可能性がある
- 故障や事故のリスクが高まる
- 日本人は事故車を嫌う
事故車といっても、事故をした車ということではなく、あくまでJAAIが定めた特定部位を修理・交換した場合である。
査定士は修復歴を見逃すことはまずないが、もし修復歴を黙って売ると後々、瑕疵担保責任を負われることもあるので注意したい。
【ポイント4】車のフレーム(骨格)《重要度:大》
大きな事故を起こしていなければ特に気にするポイントではないのだが、査定士が重要視する部分には車のフレーム、つまり骨格がある。
事故を起こしてその部位を修理したとしても、車のフレームが歪んでしまっていることもあるのだ。フレームが歪んでいると、ドアの開閉がうまくいかなかったり、その他の操作に不具合を生じることもある。
それだけでなく安全運転にも支障が出てしまうこともあるのだ。車のフレームが歪んでいることも事故車扱いとなるので大幅減額は避けられない。
【ポイント5】車の走行距離《重要度:中》
車査定ではエンジンなどの機械類やボディなどの内外装が重要なポイントになる。見た目では消耗具合はわからないが、使えば使うほど劣化していくものだ。それを示す1つのポイントとなるのが車の走行距離である。
走行距離を重要視する理由は以下の通りである。
- 10万kmを超えると買い手がつきにくい
- 故障のリスクが高くなる
日本では昔から10万kmを超えた車は故障が多くなるといわれており、性能が良くなった今でもその名残があるのだ。そのため、査定士は走行距離が多いというだけで減額するのである。
【ポイント6】車の外装のキズ・ヘコミ《重要度:中》
車に乗っていると大きな事故、他の車との接触事故ではないものの、ちょっと壁に擦ったなどと言うケースは多々あるものだ。
また自分では気が付かないうちに、車の外装にキズやヘコミがあるケースも少なくない。査定士はそういった車の外装のキズやヘコミもチェックしている。
ただ、経年劣化による細かなキズの場合は減額にならないこともあるし、減額になっても修理費用の方が高いことがほとんどのため、そのまま査定してもらったほうがいいだろう。
【ポイント7】車の内装の綺麗さ《重要度:中》
査定士はチェックするポイントとしては車の内装の綺麗さがある。特に以下のようなポイントが減額の対象となっている。
- 内装の汚れ
- シートのへたり
- ダッシュボードやトランクルームのキズや割れ
- シートやフロアマットのタバコの焦げ跡
- シートの破れ
- タバコやペットの臭い
- 芳香剤の臭い
タバコの焦げ跡やシートの破れなどは、どうすることもできないが、内装の汚れや臭いに関しては解消できるケースも少なくない。そのため、車査定前にはしっかりと掃除しておきたいところだ。
【ポイント8】車のエンジンルーム《重要度:中》
査定士がしっかりチェックする部位が車のエンジンルームである。エンジンは車の心臓なのだが、中古車となるとやはり不具合を生じているケースも少なくないのだ。査定士は以下のようなポイントでエンジンルームをチェックしている。
- エンジンの状態
- エンジンやその他装置の動作と不具合
- エンジンルーム内の汚れ
- オイルやガスの漏れ
- 修復歴
- 車台番号と打刻番号
エンジンの状態については素人ではわからない部分もあるためどうしようもないが、オイル漏れやエンジンルーム内の汚れであれば査定前に対処できる場合もある。
【ポイント9】車のボディーカラー《重要度:小》
これは車の人気とも同じようなことであるが、車のボディーカラーも査定には影響するのだ。車の車種や年式、走行距離などすべての条件が同じだとしても、ボディーカラーの違いで査定額が低くなることもあるのだ。
どの色が査定額が高いのかはその車種によっても変わってくるが、一般的に原色系などの派手なボディーカラーは需要が少ないため査定額も低くなりがちである。
一般的には黒や白が人気だが、年配の方が乗るような車種ならシルバーなども査定額は下がらないだろう。
【ポイント10】タイヤ《重要度:小》
車査定ではそれほど大きなポイントにはならないのだが、タイヤも査定の対象となっている。基準となるのがタイヤの溝で、以下のような基準で査定額が変わってくるのだ。
- 溝が5mm以上あればプラス査定
- 溝が1.6mm以上5mm未満なら査定に影響なし
- 溝が1.6mm未満ならマイナス査定
このように分岐点となるのが1.6mmと5mmだ。ただ買ったばかりのタイヤでない限り溝が5mm以上ということはないため、実際は1.6mmがポイントとなるのだ。ただ、だからといって査定前にタイヤを買い替える必要はない。
【ポイント11】オプション・装備品《重要度:小》
車を購入したらいろいろと自分なりにカスタマイズしたくなるものだ。新車で購入した時点でさまざまなオプションをつける人もいるだろうし、その後に社外パーツでドレスアップする人もいるだろう。
車査定ではそれほど大きなポイントにはならないが、オプションや装備品もチェックされる。特に純正なら査定額アップになる可能性は高いが、逆に社外パーツだと嫌われる傾向にある。
そのため、査定の時には純正パーツに戻すことも考えておくといいだろう。
【ポイント12】車検の残り期間《重要度:小》
車査定では車を売却するタイミングも大事になってくる。その理由の1つとなるのが車検の残り期間である。
次のユーザーは車検が残っていれば、購入時に車検を取る必要がないため買いやすいが、残りが少ないと車検のことも考えないといけなくなる。
車検となれば10万円以上の費用がかかるため、車検の残りが少ないと査定士は車検代は減額せざるを得ないのだ。かといって、査定前に車検を取得するのはその費用の方が高くついてしまうため避けたほうがいい。
査定士が高評価して高価買取が期待できる『3つの方法』
車査定では必ずしも減額をするだけではなく、ポイントによってはこう評価して高価買取が期待できるケースもある。主に以下の3つのポイントを押さえておけば買取額が高く成る可能性はあるのだ。
査定士が高評価して高価買取が期待できる『3つの方法』
【方法1】純正品の装備・付属品に戻しておく
車査定において高評価となるのが純正品の装備や付属品である。新車を購入した時には純正品を装備していたのだが、社外パーツの方が気に入って交換したという人もいるだろう。それはそれで構わないのだが評価が高いのは純正パーツである。
そのため、ご自分で簡単に純正品の装備・付属品に戻せるのであれば戻してから査定を受けるのが賢明だ。もし、自分では戻すことができない場合は、業者に依頼するのではなく査定の際に純正パーツがあることを伝えるだけでも有効だ。
【方法2】内装・外装ともに洗車を済ませておく
車査定では車種や年式、走行距離、エンジンの状態などを重要視されるが、実際は査定時にはどうすることもできないポイントである。だが、内装・外装の掃除であれば査定前でもできるし、それによって高評価になり高価買取になる可能性はあるのだ。
もちろん、掃除をしたからといって査定額が大幅にアップする事は考えにくい。実際に車買取業者によっては、洗車せずに査定を受けて欲しい、としているところもある。それは慣れない洗車をすることで不要なキズをつけてしまうことがあるからだ。
もちろん、慣れない洗車には気をつけなければいけないが、綺麗な状態で査定を受ければ査定員の心証も良くなり査定額に影響を与える可能性はゼロではないのだ。特に臭いなどは確実にマイナスになるため、事前に対処しておきたいところだ。
【方法3】車一括査定で買取額を比較交渉する
車査定はある程度査定の基準があるものだ。だが、実際に査定額を出すのはその査定士であり、車買取業者によっても力を入れている車も違うのである。
そのため、同じ車であっても車買取業者によって査定額は大幅に違ってくることもあるのだ。そのため、少しでも高く買取してもらうためには、複数の車買取業者に依頼するのが鉄則である。
だが、複数の車買取業者に査定を依頼するのは非常に時間がかかってしまうものだ。そのため車一括査定を利用して買取額を比較交渉するのが高価買取のポイントである。
車一括査定を利用するだけで車買取店は競合して高く買取してくれるのだ。しかも、短期間で交渉がまとまる可能性があるし、無料で利用できるのだから使わない手はないだろう。
車一括査定サービスは、たった一度きりの申し込みで、複数の買取店に査定依頼ができるネットサービスだ。
最大のメリットはこちらが何もせずとも査定額が吊り上げてくれるという点だ。
例えば、4社が競合した場合、各買取店は他の業者以上の買取額を提示しないと買取成立にはならない。よって業者間が自然に競合状態になるため、特に何もしなくても最低額がどんどん高くなるのだ。
- 確実に高価買取を実現させたい方
- 愛車のリアルな査定相場を知りたい方
- 時間と労力を費やしたくない方
- 交渉が面倒な方&苦手な方
このような方に欠かせないおすすめのサービスだ。
編集部おすすめ車一括査定『カーセンサー』
当サイト編集部が車一括査定サービスで最もおすすめしているのがリクルート社運営の「カーセンサー」。
なぜなら、ビッグモーターやアップル、カーセブンなどの大手買取店と提携し、買取業者数が1000社を超えているのはカーセンサーだけ。
同時査定依頼も30社と業界最多なので、最も査定額が高い業者を選ぶ幅が圧倒的に広がるのだ。
編集部所有の車を実際に査定したが、ディーラー下取りよりもなんと96万円も高い査定額が付いている。
他社の車一括査定もあるが、高価買取を目指すならカーセンサー以上のサービスは存在しない。編集部が太鼓判を押す一括査定サービスだ。
【2023年最新】車一括査定おすすめランキング《人気5社比較》
|
カーセンサー |
ユーカーパック |
ナビクル |
楽天Car車買取 |
ズバット |
運営会社 |
リクルート |
UcarPAC |
エイチーム |
楽天 |
ウェブクルー |
提携業者数 |
1,000社 |
5,000社 |
55社 |
2,000社 |
220社 |
同時査定依頼数 |
30社 |
? |
10社 |
? |
10社 |
業者選択 |
〇 |
× |
× |
× |
〇 |
入力の時間 |
約1分 |
約1分 |
約1分 |
約3分 |
約1分 |
利用料 |
無料 |
無料 |
無料 |
成約時
22,000円 |
無料 |
電話の多さ |
多い(メール可) |
1社のみ |
少ない(JADRI加盟) |
1社のみ |
多い |
上記の特徴と比較表を見ればある程度わかるが、これだけだとどのサービスを利用すべきか迷うはずだ。
そこで実際に当サイト編集部が車一括査定サービスを利用してみた。その結果も判断材料に加えたうえで、5つの一括査定サイトをランキング形式で紹介する。
1位:カーセンサー(※編集部一押し)
- 特徴1.同時査定依頼数30社は業界No.1
- 特徴2.競合会社が多いため高額査定率も圧倒的に高い
- 特徴3.電話営業は多いがメール&電話時間指定可能
前述したが、高価買取を狙うなら間違いなくカーセンサーがおすすめだ。提携業者は1,000社を超え、大手中古車買取業者はほぼ網羅している。また、同時に査定依頼できるのが30社で業界最多。
当然ながら競合する会社が多い分、高額査定が出やすい。人気や知名度だけでなく、当サイト編集部が実際に使用して成果も出ている。
現段階で車一括査定の中で最高のサービスだと自信をもっておすすめできる。迷ったらカーセンサーで間違いないだろう。
2位:ユーカーパック
- 特徴1.掲載買取業者は2,000社は圧倒的
- 特徴2.高額買取にも期待
- 特徴3.電話営業一切なし
- 特徴4.申し込みと同時に買取相場がわかる
オークション形式の車一括査定サイト「ユーカーパック」。掲載買取業者は1位のカーセンサーと比較すると約2倍の2,000社、当然ながら高額査定に期待できる。
大手買取店との提携はカーセンサーに劣るが、地域密着型の買取店との提携によって高額買取実績を増やしている。
本来、一括査定サービスは複数業者と売主本人が交渉するのが基本だ。しかし、ユーカーパックは売主の代わりにユーカーパックの担当者が交渉を全て代行してくれる。
編集部でも試したが、他のサービスとは比べものにならないぐらい手軽だった。交渉が苦手&面倒な方に最も適したサービスだ。
3位:ナビクル
- 特徴1.年間利用者数No.1
- 特徴2.わずか45秒で買取相場がわかる
- 特徴3.JADRIの審査を通過した優良業者のみ提携
中古車業界の流通を健全化を目的とした団代”JADRI”の審査に合格した業者しか提携しない「ナビクル(旧:かんたん車査定ガイド)」。
中古車業者を選定している分、業者数がそこまで多くないため、電話営業が少ないという特徴もある。年間利用者数が最も多く、その分高額買取実績も多数出ている信頼度No.1の一括査定サービスだ。
4位:楽天Car車買取(旧:楽天Carオークション)
- 特徴1.電話対応も査定も楽天1社のみ
- 特徴2.成約で楽天ポイントを獲得
楽天Car車買取(旧:楽天Carオークション)はオークション形式で、成約で楽天1,000ポイントがもらえる車査定サービス。
楽天Car車買取なら査定までの全ての工程を楽天の担当者が行うため、しつこい勧誘電話も一切なし。査定回数も1回のみ。
一括査定特有の営業電話が嫌な方、交渉が苦手な方でも勝手に査定額が吊り上がるのでおすすめだ。
5位:車査定比較(ズバット車買取)
- 特徴1.10年の実績と東証一部上場企業の安心感
- 特徴2.申込みと同時に買取相場がわかる
- 特徴3.査定業者を選定できる
車査定比較(ズバット車買取)は車買取業者として実績が長く、東証一部上場企業の運営という安心感があるサービスだ。
比べられる業者も多く、大手中古車買取業者との提携は7社と十分なスペックをもっている。また、運営実績が長いため、実績のある買取店との提携から高価買取にも期待できる。
申込みのフォームが利用者が迷わない簡易な仕組みになっていたり、申込みと同時に買取相場がわかるのも人気の理由だ。
【初心者向け】一括査定のデメリットをカバーした”ユーカーパック”
以上、編集部がおすすめする車一括査定を5つ紹介した。だが、肝心な一括査定のデメリットを解説していない。
一括査定サービスは中古車買取店同士が競合させるのが目的なので、必然的に買取店からの電話営業が多くなる。我先にと各社営業するために電話をかけてくるのは商売上仕方のないことである。
だが、利用者からしてもこの大量電話を懸念して利用を迷っている方も多い。しかし、高価買取を実現するなら一括査定サイト以上の方法は存在しない。
大量の電話を覚悟で、一括査定を利用しなくてはいけないが、一括査定サイトでもデメリットをほぼ解消したものが存在する。
それが「ユーカーパック」だ。
前述したが、ユーカーパックは担当者1名とのやりとりで査定から買取まで全てのやりとりが済むサービスだ。大量の営業電話は一切ない。
- 公式サイトから査定申込(概算の買取相場も表示)
- 担当者があなたの愛車を実地査定(出張査定可)
- 愛車を非公開オークションに出品し、2000社が競合
- 最高額を付けた業者を選んで車を売却する
あなたは何もしなくても、各買取業者の査定額をスマホから確認でき、競合する中古車買取店の相見積りをすべて同時に見ることが可能だ。
当サイト編集部でも実際に利用してみて、今までの一括査定サービスとは比較にならないほど手軽なサービスだと感じた。
ユーカーパックは、従来の一括査定サービスのデメリットである「交渉の手間」「一括査定後の大量の営業電話」を克服した上で高価買取が可能。よって初心者でも安心して利用できる非常に優れたサービスなのだ。
まとめ
このように、車査定では査定士がいくつものポイントをチェックして査定しているが、ポイントによって重要度が変わってくるのだ。
特に車種や年式、走行距離、事故車かどうかは査定額に大きく影響を与る。これらの部分は買取査定時点ではどうすることもできない部分でもある。
だがそれ以外の部分なら、売却のタイミングや対処次第で減額を避け、高額査定を勝ち取ることもできる。そのため、しっかりと査定のポイントを査定前に押さえておくことが大切だ。